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女性に対する家庭内暴力 上期の通報は前年より増加

サンパウロ新聞 8/17(水) 6:48配信

 家庭内の暴力から女性を保護するため創設されたマリア・ダ・ペーニャ法の施行から7日で10年が経過した。暴力に苦しむ女性に対応する「180番」コールセンターが今年上半期に受け付けた通報のうち、家庭内または家族の暴力に関する内容は昨年同期から33%増加したという。法務省女性政策特別局の発表としてアジェンシア・ブラジルが9日付で伝えている。

 上半期に同コールセンターが受け付けた通報数の合計は55万5634件で、前年同期から52%増加した。州別ではブラジリア連邦直轄区が最も多く、マト・グロッソ・ド・スル州、ピアウイ州が続く。全国の7割の市の住民から通報があり、ブラジリア、リオ・デ・ジャネイロ、ベロ・オリゾンテなどからの通報が多かったという。

 暴力に関する通報の内容では、身体的暴力(51.06%)、精神的暴力(31.10%)が大半を占めた。その他、監禁が4.86%、性的暴力が4・3%などとなっている。監禁に関する通報件数は前年同期から42%増加した。平均で1日18件の割合になるという。性的暴力に関する通報の主な内容は強姦で、前年同期から23%増加。1日16件の割合となっている。 

 今年上半期に見られた変化として、被害者自身による通報が前年同期から72%増加したことが挙げられている。これらの大半(67.63%)のケースは、被害者のパートナーまたは元パートナーによる暴力だった。うち5割以上が継続的なもので、中には5年以上続いているケースもあったという。

 女性政策特別局のパラエス局長は、全体の通報件数の増加は女性への暴力が増えたことを意味するのではなく、180番のサポートを知って勇気付けられ、通報する女性が増えたためではないかとの見方を示す。また、暴力に関する通報をした女性の59.71%が黒人系であることについて、「黒人系の女性がより苦しんでいることを示しており、この状況を打開する必要がある」と話している。

 友人や隣人、親戚による通報数も前年同期から倍近く増えているという。同局長は、「これは社会の怒りであり、我々全ての問題。我々が持つデータは、女性が今も暴力にさらされていることを示しているが、我々はこのサイクルを断ち切り、この問題の根っこにある男性優位の問題を解決する必要がある」と述べている。

サンパウロ新聞

最終更新:8/17(水) 6:48

サンパウロ新聞