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なぜ「RockCorps」を立ち上げたのか、創設者の一人、スティーブン氏に聞く/インタビュー

MusicVoice 8月17日(水)18時24分配信

 4時間のボランティアをおこなうと『セレブレーション』という音楽イベントを観覧、参加する事が出来る『RockCorps』。海外では2005年に米NYで初開催され、レディー・ガガ、リアーナ、マルーン5らが参加してきた。日本では、2014年にアジアで初めておこなわれ、以降は毎年実施。3回目の今年は、高橋みなみが公式アンバサダーに就任。国内勢はASIAN KUNG-FU GENERATION、HY、Aqua Timez。海外勢はカーリー・レイ・ジェプセンの出演が決まっている。セレブレーション出演アーティストもボランティアに参加するなど、一体となってイベントを盛り上げる。今回は、共同創設者兼CEOのスティーブン・グリーン氏にインタビュー。このイベントに寄せる思いや音楽の力について話を聞いた。

【写真】農地でのボランティアに参加したアジカン

音楽がゴール

――RockCorpsを立ち上げたきっかけは?

 まず「音楽」というものが、人々のインスピレーションになり、音楽のために自分達の時間や労力を使うためのものを創りたかったという思いがあったんです。音楽をダウンロードしたり、ライブに行くためにお金を払ったりする事で人々と音楽は繋がっていると思うのですが、そうではなく、「自分達の時間を投資する」ために、「音楽」の力で人々の心をインスパイアしたかったという事がそもそもの始まりです。

――お金を払って音楽を聴くのではなく、自分の労力を対価にして?

 音楽を使って何か違う形で人々をインスピレーションしたかったんです。

――音楽配信やストリーミングなど、昨今では音楽の消費形態が変化してきていることも影響はありますか?

 ボブ・ゲルドフが1985年に始めた「ライヴエイド(LIVE AID)」といいう取り組みがあったんです。それは、もともとはNY、東京、ロンドンで、アフリカの基金のためにおこなわれたものなんですね。そして、2005年にそれが更に発展して、NY、ロンドン、パリ、東京、リオで展開されました。「そこで集まったお金をチャリティーに使う」という仕組みで、「音楽の力で人々を集めて何か世の中にとって良い事をやろう」という、すごくいいコンセプトだと思いました。

 そのコンセプトがすごく気に入っていて取り入れたんだけど、私はその仕組みを逆転させたんです。チャリティーコンサートの「音楽によって人々が集まって、それによって得たお金でアクションを起こす」ではなくて、「アクションを起こした事によって、コンサートに集まってくる」という逆転の発想で創ったのが「RockCorps」なんです。だからRockCorpsに集まってくる人々は、既に何かしらのアクションを起こした人なんです。

――なぜ逆転の発想で先にアクションを起こさせようと思ったのでしょうか?

 例えば、好きな出演アーティストを目当てにチャリティライブに行って、そこで何かを感じ取って実際に自分達でも行動を起こすという人達は全体の10%くらいなんです。だから、最初にアクションを起こさせる仕組みが良いと思うし、既にアクションを起こしてからライブに参加する方法は、人々をパワフルにするために、最も効果的に影響を与えるやり方なんです。

――その方法だと「アーティストが好きだから行く」という動機以外にも、「ボランティアがしたい」という事や「何か行動を起こしたい」という事など、様々な種類の動機によって人々を動かすことができそうですね。

 どっちも音楽がきっかけなんだけど、従来の「起点が音楽」という場合よりも、この場合は「音楽がゴール」なんです。何かを起こして、そして音楽を楽しみに来る。そういう意味ではみんなのモチベーションや意識は高いんです。

――「ボランティアを生活の一部にしたいと」いうコンセプトに合っていますね。

 そうですね。

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最終更新:8月17日(水)18時24分

MusicVoice