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ブリヂストンの五輪支援、背景には新興メーカーへの危機感

ニュースイッチ 8月17日(水)14時50分配信

「断トツの地位を全世界で築こう」

 日本選手の活躍に沸くリオデジャネイロ五輪。ブリヂストンはオリンピックパートナーとしてタイヤ、電動やモーターアシストを除く自転車、免震ゴムの分野で運営を支援している。「全世界の9割以上が知っているスポーツイベント」(西山麻比古副社長)に協力して、世界での知名度を高めるのが狙いだ。2017年からは全世界で五輪を活用した広報活動ができる。

 ブリヂストンは14年に国際オリンピック委員会(IOC)と、24年夏季五輪までの公式パートナー契約を締結した。これに伴い、同社はタイヤや自転車などの製品を供給しつつ、広告活動や販売促進活動に、五輪マークを利用している。

 同社はこれまで、フォーミュラワンやNFLなど、世界のさまざまなスポーツに協賛してきた。「それらの取り組みは十分、目的を果たした」と鈴木通弘執行役員は前置きしつつ「でも、地域・年齢的にファン層の偏りがあり、全世界のあらゆる人たちに訴求し、ブランド強化を図れるものは何かと考えた結果、五輪への協力がベストだと認識するに至った」という。

 背景には、新興タイヤメーカーの成長に対する危機感がある。「彼らが得意とする中・低価格帯製品は脅威だ」(鈴木執行役員)とし、五輪を生かした活動で手厚い製品群があることを伝え、断トツの地位を全世界で築こうという考えだ。

 パートナーとしての活動は現在、日本、米国、韓国、ブラジルの4カ国で展開している。契約締結から現在までの2年間は、限られた地域で活動しながら、すでにパートナーとなっている他社の活動の研究、パートナーとして活動するための仕組みづくりに取り組んだ。「五輪では、各主体がグローバルで議論を何度も重ね、大会を成功に導いていた。当社もパートナー活動を成し遂げるために世界的に議論し続け、実行し続けることが、当社の真のグローバル化につながると確信した」(鈴木執行役員)。

 リオ五輪の開催を受け、各地でいろんな取り組みを実施している。リオ現地では交通広告や屋外看板を掲示。日本では、店頭での五輪マーク掲出、取引先の五輪大会への招待などを展開している。他にも過去五輪に出場した選手らを招いた体感イベント「ブリヂストン×オリンピック a GO GO!」を開催。

 同社創業地の福岡県久留米市で7月初旬に開いた会では3000人以上が集まり「手応えと関心の高さを痛感した」(グローバルオリンピックマーケティング推進部の村澤圭さん)。米国ではイベントのほか、五輪選手を招いた系列小売店向けのセミナー、テレビCMなどを展開し、機運を高めている。

 17年からパートナーとして活動できる範囲が全世界に広がる。当然、20年の東京五輪にもパートナーとして臨む。鈴木執行役員は「『五輪といえばブリヂストン』というイメージを持ってもらうべく、リオの経験を生かし、反省もしながら取り組んでいく」としている。

最終更新:8月17日(水)14時50分

ニュースイッチ