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韓国地裁、DMZ内の広範囲な枯れ葉剤散布を初めて認める

ハンギョレ新聞 8月17日(水)18時43分配信

1967年当時第3師団に勤務したオ・ドンジュさん勝訴 裁判所「米軍第2師団・韓国軍第21師団以外の部隊でも枯れ葉剤使用」 陸軍の公式主張覆す…当時10個師団15万人が露出した可能性も

 50年間ベールに包まれていた休戦ラインに勤務した韓国軍兵士の枯れ葉剤被害の問題が明らかになった。

 先月7日、オ・ドンジュさん(69・予備役陸軍元士<曹長に当たる>)が大田(テジョン)地裁に陸軍参謀総長を相手に起こした「枯れ葉剤散布地域の服務事実非該当との決定処分の取り消しを求める請求」の行政訴訟で勝訴した。これは「1967年には、米国第2師団や韓国軍第21師団地域だけに枯れ葉剤を散布した」との軍当局の公式主張を覆し、他の部隊でも枯れ葉剤による被害が発生した可能性を認めた初めての判決だ。1967年下半期にオさんと共に休戦ラインで勤務し、枯れ葉剤に露出された兵力は陸軍10個師団の約15万人に達するものと推定される。

 オさんは国家報勲処に枯れ葉剤の後遺症患者としての登録を申し込んだが、相次いで棄却されたことを受け、昨年、訴訟を起こした。オさんは「1967年11月から12月にかけて第3師団地域で勤務した際に、枯れ葉剤に露出した」と主張した。陸軍は「当時、第3師団地域は枯れ葉剤の散布地域でないため、オさんは患者登録の対象ではない」と主張した。米軍事顧問団の草木統制計画(CY-68)によって「枯れ葉剤は1967年と1968年に使用されたが、1967年には10月9日から19日まで、米第2師団と韓国軍の第21師団地域でのみ試験的に散布した」いうのが陸軍の公式立場だ。これに対抗してオさんは「1967年第3師団の一般前哨(GOP)地域で枯葉剤を散布したものと推定される」とする軍3級機密文書の内容を証拠として提示した。

 裁判所は「1967年当時の情況証拠からして、他の部隊でも枯れ葉剤を使用したものと推定される。陸軍が草木統制計画の記録を他の部隊で枯れ葉剤を使用しなかった根拠とするのは誤り」だと判断した。

 今年6月末現在、国家報勲処に登録された枯れ葉剤患者は、ベトナムに派兵された人が9万9936人であるのに比べ、国内の枯れ葉剤の患者は1873人で、ベトナムでの被害者の1.87%に過ぎない。ベトナム服務事実が確認され、枯れ葉剤の後遺症状が現われれば、ベトナムの枯れ葉剤患者として登録されることになっているが、国内の枯れ葉剤被害者は、オさんのように症状が明らかになっても、勤務地が枯れ葉剤の公式散布地域であるか、枯れ葉剤法の被害期間(1967年10月~1972年1月)に当たらない限り、登録が不可能である。

 オさんの代理人のイ・ユホ弁護士は「オさんは勝訴したが、部隊の記録は全て機密指定になっており、枯れ葉剤散布の事実を確認できない。休戦ラインの枯れ葉剤被害者は命令に従って任務を遂行している最中に毒性物質に露出し、長い間苦しめられてきた。国家が前向きな対策を用意し、被害者たちが残りの人生を安らかに過ごせるようにすべきだ」と指摘した。

ソン・インゴル、チェ・イェリン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:8月19日(金)14時51分

ハンギョレ新聞