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空売り投資家、日本取引所を批判-市場でプラスの役割果たすと主張

Bloomberg 8月17日(水)7時6分配信

日本に関する初のリポートで伊藤忠商事を標的とした空売り投資家の米グラウカス・リサーチ・グループが、日本取引所グループ(JPX)の清田瞭最高経営責任者(CEO)を批判した。空売り投資家の市場での役割を分かっていないと主張している。

清田CEOは先月28日の定例会見で、伊藤忠の会計手法を批判したグラウカスについて、「倫理的に疑問を感じるところもある」と発言した。これに対し、グラウカスの調査ディレクター、ソーレン・アンダール氏は、空売り投資家は企業の経営陣による不正を防止し、そのような行為があった場合は第一の発見者になるケースが多いと指摘した。JPX広報担当の磯本直樹氏はコメントを控えた。

アンダール氏は週明けの電話インタビューで、清田CEOのコメントについて、「中立であるべき取引所の発言として信じられないほど不適切だ」とし、JPXは安倍晋三首相が進める企業のガバナンス向上の「基準を上場企業が満たすようにもっと注力すべきだ」とも指摘。「活発な空売り投資家の世界が市場にもたらす多くのプラス面への無知が露呈した」と述べた。

グラウカスは7月27日、伊藤忠の投資判断を「強い売り推奨」で開始するとの40ページを超えるリポートを発表。同社の3社への投資に絡む会計手法を問題視し、株価は最大50%下落するとの見通しを示した。直近では、空売り投資家アンドルー・レフト氏が率いる株式情報サイト、シトロン・リサーチが16日、医療機器の研究開発を手掛けるCYBERDYNEに関するリポートを公表。株価に85%の下落リスクがあると指摘した。同社は「事実誤認」だとし、法的措置を含めきぜんとして対応すると発表した。

グラウカスがリポートを公表した翌日の会見で、JPXの清田CEOはグラウカスについて、「元々こういったネガティブなニュースが自らの調査で判明したら、空売りをしてから発表して利益を得る」投資家と伝えられていると述べ、「自主規制法人の売買監視チームと監視委員会等で不自然なものがあるかどうかについて手口で調べることはできる」とも語っていた。

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最終更新:8月17日(水)7時6分

Bloomberg