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【インサイト】バンカーがおびえる4文字-クレディS、他に道なしか

Bloomberg 8月17日(水)11時2分配信

スイスの銀行2位、クレディ・スイス・グループのティージャン・ティアム最高経営責任者(CEO)は、当たり障りのない発言と突拍子もない話を行ったり来たりするマネジメントトークがお好きなようだ。

ブルームバーグ・マーケッツ誌に掲載された質疑応答の中で、ティアム氏は「これは人に関わるビジネスだ」とか、「私は会社をけん引することにエネルギーを100%注いでいる」とか、「共に火をくぐり抜けた経験が信頼を生む」(やけどを負わされた行員らは気の毒だ)といった珠玉の言葉を口にした。CEOに就任した際にスイスを代表するテニスプレーヤー、ロジャー・フェデラー氏から「スイスにようこそ。ここでの時間が楽しいものになることを願っています」という歓迎、あるいは警告とも受け取れるビデオメッセージが送られたことにも言及した。

思い付くままに言葉を繰り出すのは簡単だ。だがその一方で、ティアム氏は欧州の銀行CEOが最近本当の意味で付託されている唯一の権限をうまく要約した一つの言葉を7回にわたって使った。経営の運命を決める顧客やチームワークの重要性に関する味気ない話ではない。それはつまり「コスト」だ。

ウェルスマネジメント(富裕層向け資産運用)を優先し、投資銀行は二の次にする新たなモデル(実はスイス最大手UBSグループの二番煎じだが)を考え付いたという堂々たる主張にもかかわらず、今の厳しい収入環境の下でクレディ・スイスの株価を押し上げる手段は一つしかないと同氏は明確に語った。

ティアム氏は「コスト削減がただ一つの答えだ」と明言し、それがいつ終わりを迎えるかとの質問には、「経費カットがもはや必要なくなれば」バンカーが笑顔になるだろうとしながらも、それが必要ない将来を思い描くことは難しいと述べた。

ブルームバーグが集計したアナリスト予想によれば、クレディ・スイスの2016年の収入は14%、調整後の1株利益は18%それぞれ減少する見通し。ティアムCEOは4-6月(第2四半期)の営業経費を少なくとも過去2年で最も低い水準まで減らしたが、収入に占める割合は約97%と高止まりしたままだ。

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最終更新:8月17日(水)11時2分

Bloomberg

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