ここから本文です

20年後になっても「国民皆保険制度」は果たして持続可能なのか?

マネーの達人 8月18日(木)5時18分配信

世界的に見れば珍しいものだが、日本では常識となっている国民皆保険制度。この制度が景気動向や人口年齢比率の変化で大きな曲がり角にさしかかっている。

国民皆保険制度については、さまざまな施策が行われようとしている。私たちが支払う健康保険料がどこまで上がって行くのかについてや、この制度がこれからも維持できるのかについてなど、まだまだ先の人生が長い私たち世代にとっては避けられない関心ごとではなかろうか。

今日はこの国民皆保険制度の今までとこれからについて考えてみたい。

国民皆保険制度のなりたち

この国民皆保険制度が日本で定着したのは1961年のことである。日本では、はるか昔からこの制度が存在しているように思われるが、実はそう昔のことではないのだ。

制度が作られた時代背景として、高い経済成長とともに、若年層が多く高齢層が少ないというある意味で健全な人口比率分布があったことが大きい。

だからこそ、この制度ができた1960年代の日本の人口がバンバン増え続けた時期であれば、医療費がかからない多くの若年層が、収入に対して少ない健康保険料を支払うことにより、医療費が多くかかる少数の高齢層が少ない健康保険料負担での医療費をまかなうことが可能だった。

このようなモデルは、少ない負担を多くの加入者によって支払い、少数の人のまさかの時への備えを行うという「相互扶助」という保険の基本的な考えである。

国民皆保険制度のいま

このように、国民皆保険制度の基本は、少額の健康保険料を医療費負担の少ない多数が支払うことにより、少数の多額医療費負担をまかなうというものである。

ここで忘れていけないのが、この制度が維持されるためには、全体として収められる健康保険料の総和と、使用される医療費の総和のバランスがとれていることである。

この制度は完成した時点では、このバランスが成り立つ社会背景があった。しかし、現在はこの国民皆保険制度が成立する収支バランスが崩れ始めている状況にある。

その理由は、さきほどの国民皆保険制度が成立した背景が変化し始めていることがある。

1/2ページ

最終更新:8月18日(木)6時9分

マネーの達人