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移動店舗を本格導入 18年度まで100台に 過疎地支える JAバンク

日本農業新聞 8/18(木) 12:10配信

 JAバンクは過疎地などへの対策で、金融サービスや購買事業に対応した移動店舗車を全国規模で導入する。農林中央金庫が17日に発表した。従来は一部JAが独自に取り組んできたが、生活インフラとしての機能発揮をさらに強め、JAバンク自己改革で掲げる地域貢献を加速させる。また、東日本大震災の経験も踏まえ、災害発生時に被災地でも必要な現金を引き出せるよう、県域を越えて移動店舗車を出動させる考え。

災害時、県域越え出動

 JAの金融窓口やATM(現金自動預払機)が近くにない地域などに移動店舗車を巡回させ、住民が生活していく上で欠かせない金融サービスを利用し続けられるようにする。JAや県信連が導入し、普通貯金の入出金、定期貯金の受け入れなどを行う。

 また、地域住民の生活支援として、食品や日用品、軍手など農作業用品を販売できる車両も用意する。(1)金融業務対応の標準型(2)購買店舗併設型(3)冷蔵庫付き購買店舗併設型――の3種類の車両から、地域や利用者のニーズを踏まえて選択。リース会社から車両を借り、費用の一部を農林中金が負担する。

 15日の愛知県JA愛知東を皮切りに、山形県JAやまがた、山梨県JAフルーツ山梨の3JAとJA高知信連で順次、稼働。今年度中に計26台を配置する。JAバンクの自己改革の集中取り組み期間と位置付ける2018年度までに合計約100台を見込む。

 大災害が発生した際も、金融機能を維持できるようにする。被災地に近いJAから移動店舗車を派遣し、通帳やカードを持っていない利用者の出金などにスムーズに対応していく。

 移動店舗車の導入を巡っては、地方銀行や信用金庫など他の金融機関でも動きが見られる。全国地方銀行協会は「災害対策の他、過疎地対策など地方創生の観点からも導入する地方銀行は増加している」と指摘。農林中金は「利用者から、営農や共済に関する相談を受けることも想定される。他の金融機関にはない総合力で差別化を図る」(事務企画部)とする。

日本農業新聞

最終更新:8/18(木) 12:10

日本農業新聞