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ふるさと納税、収支に大差 住民税控除、受入額上回る 佐賀、鳥栖市が赤字に

佐賀新聞 8月18日(木)10時56分配信

 自治体に寄付して返礼品を受け取り、住民税なども減税される「ふるさと納税」で、佐賀県内の市町が受け取った寄付額と、寄付した住民の控除(減税)額で収支を算出したところ、佐賀市と鳥栖市が赤字になった。一方で上峰町が21億円の黒字となるなど10億円以上の黒字は4市町あり、自治体間で収支に大きな差が出た。

収支に大差 上峰町21億円の黒字

 自治体はふるさと納税で寄付を集める一方、居住者が他自治体などに寄付した額に応じて住民税を控除する。総務省が初めて公表した自治体別控除額の速報値と、15年度に各自治体が寄付を受けた額を比べた。返礼品の購入費や送料、事務経費などは収支計算に含んでおらず、それを含めると赤字市町はさらに増える。

 県内20市町に寄せられた15年の寄付額は90億7860万5000円、控除額は1億8693万8000円で、全体の収支は88億9166万7000円の黒字だった。

 県への寄付や県民税控除を含めた県全体の収支は、寄付額が96億6238万9000円、控除額が3億1155万1000円で93億5083万8000円の黒字となる。

 市町別で、黒字額が最も多いのは上峰町の21億2759万1000円。小城市の14億7814万2000円、玄海町の11億9178万1000円、伊万里市の10億1717万9000円が続いた。

 一方、赤字は佐賀市の5565万7000円、鳥栖市の2035万6000円。佐賀市は3300万円近い寄付を集めたが、市民の他自治体などへの寄付が約2億4100万円あり、控除額が8861万円に上った。

 ふるさと納税は、寄付額の2000円を超えた分が、国の所得税と居住する自治体の住民税から控除される。返礼品があり、節税にもつながることで人気を呼び、返礼品の充実など自治体間の競争が過熱する一方、「制度本来の趣旨を逸脱している」などの批判も出ている。

<解説>趣旨考え制度見直しを

 ふるさと納税の収支で自治体間に大きな格差が生まれている。取り組み方の差も一因で、収支が厳しい自治体に対策強化を求める声も上がりそうだ。地元産品の需要につながる面もあるが、制度の趣旨を考えれば、まずは過熱する獲得競争の沈静化が求められる。

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最終更新:8月18日(木)13時39分

佐賀新聞