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地域の宝、末永く 葉山 大正期の洋館「旧東伏見宮別邸」 保存へ広がる交流の輪

カナロコ by 神奈川新聞 8月18日(木)7時3分配信

 葉山町堀内にある洋館、旧東伏見宮別邸の保存を後押ししようという動きが広がっている。100年以上前に建てられ、傷みが進みつつあるが、地域の有志がイベントを開くなどして修繕などの資金を集めている。

 真っ白な板張りの外壁に映える大きな窓。応接間や食堂をそなえた1階に当時の家具や調度品が残り、洋風建築の趣を醸す。2階は書院風の和室。ふすまの引き手や柱の釘隠に、宮家の菊家紋があしらわれている。

 1914(大正3)年に東伏見宮依仁(よりひと)親王の別邸として建てられた木造2階建て。戦後、スペインのカトリック系教育団体「イエズス孝女会」の修道院となった。現在はイベントなどで使われる以外、非公開だ。

 管理する同会は一度は取り壊しも考えたが、基礎部分が頑丈に造られていると分かり、修繕した。同会と町は国の登録有形文化財への登録を目指している。

 建設当時の姿を残す貴重な別邸を守ろうと、地域住民や有志の輪が広がりつつある。

 ことし1月から月に一度、「保存のための文化サロン」を別邸で開く松尾明美さん(54)=逗子市=もその一人。知人から別邸のことを知らされ「地域の宝として残すべき。人々が交流を深める拠点にもなれば」と動きだした。

 講話やミニコンサート、座談会などと別邸の見学をセットにした企画で、参加費は全額、修繕や保存のための費用として積み立てている。常時、寄付も受け付けている。

 今月21日に開くサロンでは、音大生がピアノとフルートの演奏を披露。参加者が1品持ち寄り、演奏終了後に軽食をつまむパーティーを開く。午後2~5時、参加費2500円(学生1500円)。

 問い合わせは、松尾さん電話046(871)8171(ワインショップa day.)。

最終更新:8月18日(木)7時3分

カナロコ by 神奈川新聞