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太陽光で古道の景観に不安

紀伊民報 8月18日(木)16時41分配信

 太陽光パネルの設置が、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の周辺でも増えている。条例により設置には事前の申請が必要。和歌山県や関係市町は申請者と景観との調和を協議するが、設置自体は禁止できない。文化財関係者は「このまま増えれば、いずれ景観に著しい影響が出る可能性がある」と不安視している。


 太陽光パネルの設置は場所や規模により、農地法、景観法、関連条例などの許認可が必要となる。県条例で、田辺市の中辺路町と本宮町では、熊野古道の両側おおむね50メートルの緩衝地帯、国道311号の道路境界200メートルの沿線に設置する場合、規模の大小を問わず申請が必要。緩衝地帯は市の歴史文化的景観保全条例による申請も必要となる。

 県西牟婁振興局によると、国道311号沿線では17日までに17件の申請がある。設置面積は200~300平方メートル程度が主だが、最大で約700平方メートル規模もある。緩衝地帯での申請は1件。

 世界遺産登録時にできた「景観条例」は太陽光パネルの設置を想定していない。緩衝地帯で申請があった際、市は許可基準の「落ち着いた色彩を基調とし、周辺景観と調和する」を理由に、パネル周辺に木を植栽して古道から見えにくくしてほしいと求め、理解を得たという。

最終更新:8月18日(木)16時41分

紀伊民報