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ソフトバンク孫氏、スプリントとTモバイル合併なお希望-関係者

Bloomberg 8月18日(木)6時45分配信

ソフトバンクグループの孫正義社長には300年計画がある。傘下の米携帯電話会社スプリントと同業のTモバイルUSとの合併を実現するのに希望よりも数年長くかかろうと、それは問題ない。

事情に詳しい複数の関係者によれば、ソフトバンクを通信・テクノロジーの巨大企業に進化させて世界有数の富豪になった孫氏は、2014年に協議を打ち切ったスプリントとTモバイルの統合を依然として望んでいる。300年続き得る企業帝国の構築を目指す孫氏の名高い計画の一環として、ソフトバンクは13年にスプリントの過半数株式を取得し、持ち分は80%余りに上っている。

孫氏が14年にTモバイル買収を断念したのは米連邦通信委員会(FCC)と司法省が両社合併に反対の姿勢を示したためだ。孫氏が再び、Tモバイル買収を目指すかどうか。それを左右するのは、今後名前が出てくる次期FCC委員長人事だ。業界リーダーのAT&Tやベライゾン・コミュニケーションズに対抗するためスプリントがTモバイルと合併する案を次期FCC委員長は受け入れるタイプの人だと思えば、孫氏は再挑戦する可能性があると、関係者は匿名を条件に明らかにした。

米大統領選では、次期FCC委員長に誰を起用することになりそうか、言及している陣営はない。FCC委員長の人選が重要なのは、FCCには合併計画の判断を行政法判事の手に委ねるための聴聞会を勧告する権限があるからだ。こうした動きになれば、合併の実現は際限なく遅れかねない。孫氏が14年にTモバイル買収協議を打ち切った要因は聴聞会の恐れがあったためだと関係者は指摘した。FCC当局者は昨年、ケーブルテレビ(CATV)運営事業者コムキャストとタイムワーナー・ケーブル(TWC)の合併計画について聴聞会を提言する意向を示したことから、コムキャストは数日後に計画を断念した。

孫氏がFCCに合併承認を求めるなら、最大の論拠はスプリントが単独のままではもはや強固な業界4位ではないという点だろう。孫氏が2年前に合併計画を断念して以降、スプリントとTモバイルは別々の軌道を進んでいる。スプリントは財務問題への対処で資産を抵当に入れ経費を削減して資金繰りの維持を図る必要に迫られたが、TモバイルはベライゾンやAT&Tへの挑戦者としてのイメージを鮮明にし、無料ビデオストリーミングやデータ繰り越しなどのサービスを通じて急成長している。

ソフトバンクの広報担当、マシュー・ニコルソン氏や、スプリントとTモバイルの担当者はいずれもコメントを控えている。原題:Sprint Owner Is Said to Still Hold Out Hope for a T-Mobile Deal(抜粋)

関係者の話や広報担当の反応を追加して更新します.

Todd Shields, Alex Sherman, Scott Moritz

最終更新:8月18日(木)7時49分

Bloomberg