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空売り投資家レフト氏が日本株市場好む理由-議論許さず非効率

Bloomberg 8月18日(木)7時53分配信

空売り投資家で調査会社シトロン・リサーチを率いるアンドルー・レフト氏は、日本の株式市場は非効率的なため、利益を上げるチャンスが見込めると話す。シトロンは16日、医療機器の研究開発を手掛けるCYBERDYNEの株価が割高だと主張し、下落するとの見通しを示したリポートを発表。これを受けて同社株は急落した。

レフト氏は企業に対するプラスの見方とは別の視点を提供することで、市場に欠落する部分を補っていると説明。日本の投資家は物事の両面を受け入れるべきだとし、監督当局や取引所が企業を批判する勢力を抑えようとすれば、それは間違っていると指摘した。サイバーダインはシトロンのリポートは悪意を持って書かれ、事実誤認の内容だと主張。法的措置を含めきぜんとして対応するとの文書も発表した。

シトロンのほか、空売り投資家ではグラウカス・リサーチ・グループも日本企業を標的としたリポ-トを最近発表しており、物言う投資家の役割をめぐる議論が深まりそうだ。空売り投資家の日本市場参入は比較的新しい動きであり、これに対し日本側は疑心暗鬼になっている。 日本取引所グループ(JPX)の清田瞭最高経営責任者(CEO)は空売り投資家のやり方に「倫理的に疑問を感じるところもある」と発言していた。

レフト氏は電話インタビューで、「なぜ日本に目を向けているかというと、米国はかつてほど同様の状況にないからだ。そうなった理由は公の場での議論、つまり情報の民主化を米市場が許してきたからだ。これで市場が効率的になった。私にとって非効率的な市場は好ましい」と話した。

レフト氏(46)は昨年、カナダの医薬品メーカー、バリアント・ファーマシューティカルズ・インターナショナルが粉飾決算をきっかけに経営破綻したエンロンの第2弾ではないかとのリポートを発表し、注目を集めた。同氏はJPXの清田CEOのコメントについて、空売り投資家の市場での役割への「無知」が露呈したと指摘したグラウカスの調査ディレクター、ソーレン・アンダール氏の意見に同調する。

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最終更新:8月18日(木)19時39分

Bloomberg