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聖光 最後まで存在感 「4強の壁」続く挑戦 夏の甲子園

福島民報 8月19日(金)8時36分配信

 18日の全国高校野球選手権大会準々決勝で福島県代表の聖光学院は北海(南北海道)に敗れた。「4強の壁」がまたもやナインに立ちはだかったが、選手は最後まで諦めない姿勢を貫いた。戦後最多となる10年連続出場の地力もいかんなく発揮した。泥まみれになったナインの顔は誇らしげだった。
 一回に3点を先制したものの四回に逆転を許し、中盤以降は劣勢を強いられる苦しい展開となった。だが、ナインの気力は途切れなかった。仲間を鼓舞し続けたのは「チーム一の熱い男」と斎藤智也監督が評する松本康希選手(3年)だった。
 松本選手は昨秋の新チーム発足時から主将の座に就いている。主将交代が珍しくない聖光学院にあって斎藤監督をはじめナインの信頼は厚い。
 ナインの強い心を支えているのが先輩との絆だ。松本選手も試合前に一学年先輩のOB佐藤一樹さん(大阪産業大1年)から助言を受けた。「お前の持ち味のがむしゃらな姿勢を見せれば結果はついてくる」。夢破れた先輩の夢も背負って全力で戦う-。気迫あふれるプレーの原動力になっていた。
 この日二安打一打点と活躍した鎌倉誠選手(3年)も先輩の温かな思いに胸を熱くした。17日夜、8強に進んだ2年前の主力選手だった柳沼健太郎さん(東海大2年)から携帯電話に着信があった。「ここからは甘くないぞ。壁を打ち破ってくれ」。甲子園で懸命にプレーする柳沼さんの姿を今なお脳裏に焼き付けている。今大会で頼れる先輩に肩を並べた。気が引き締まった。「先輩を超えて歴史をつくる」。闘志を燃やした。
 だが、先輩たちの願いを成就させることはかなわなかった。3年生の戦いは終わった。抱き続けた思いはベンチ入りした小泉選手をはじめ、遊撃の瀬川航騎選手(2年)ら2年生に受け継がれる。
 小泉選手らは試合後、声をそろえた。「甲子園の悔しさは甲子園で晴らす」。聖光学院ナインの挑戦は続く。

■逆転信じ声援 スタンドでOB、保護者

 三塁側応援アルプススタンドは聖光ブルーに染まった。控え部員や保護者らも最後まで声を張り上げて選手とともに戦った。
 平成26年に8強に進出した時の野球部主将だった山口優さん(桜美林大二年)は球場に駆け付けた。「選手は諦めずによく戦った。後輩たちに悲願の日本一を実現してもらいたい」とエールを送った。松本主将の父信一さん(45)は「息子は聖光学院で過ごした3年間で大きく成長した」とねぎらった。

福島民報社

最終更新:8月19日(金)9時28分

福島民報