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[時論]核と恐怖政治で体制存続狙う金正恩政権

聯合ニュース 8/19(金) 17:04配信

【ソウル聯合ニュース】在英国北朝鮮大使館のナンバー2、テ・ヨンホ公使の韓国亡命は北朝鮮体制の不安定さを露呈したが、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は相変わらず核開発と恐怖政治にしがみついている。

 北朝鮮の原子力研究院は17日、日本の共同通信に対し、寧辺の核施設で核兵器の原料となるプルトニウムを新たに生産したことを明らかにした。また、核弾頭の軽量化、小型化、多様化を達成し、水爆保有に至ったとも主張した。

 北朝鮮が6カ国協議の合意に基づき停止していた原子炉の再稼働を2013年に表明して以降、プルトニウム生産のための核燃料再処理実施を公にしたのは初めてとなる。国際社会の制裁下でも核兵器開発をあきらめない姿勢をアピールする狙いがあるようだ。

 金正恩政権が強力な制裁をものともせず核兵器の高度化に突き進んでいるのは、この先の米国などとの対話で主導権を握るため、そして核開発の成果をアピールすることで内部の統治基盤を盤石にするためだ。 

 しかしその一方で、制裁の長期化が一因となってエリート外交官や海外の北朝鮮レストラン従業員など中流層、特権階層による亡命が相次ぎ、北朝鮮は頭を抱えているようにみえる。かつては政治的な理由による亡命、生きるための亡命が主だったが、今では韓国の自由な社会や生活環境、子どもの将来などを考え、より良い暮らしをするため北朝鮮を離れるケースが増えており、北朝鮮当局としても対応が難しくなっているようだ。

 体制を支えるエリート層の脱北が相次いだことを受け、金正恩政権は海外各地に検閲団を急派して引き締めを図るとともに、外交官や貿易会社社員の家族を帰国させているとされる。さらには脱北を防げなかった人民保安省(警察)や国家安全保衛部(秘密警察)の関係者を残忍に処刑したといううわさまで飛び交っている。

 支配層に対する監視と厳しい処罰、住民統制は人々に恐怖心を植え付け、一時的には効果があるかもしれないが、内部で徐々に不満と矛盾が広がり、いずれ「脱北ドミノ」が起きかねない。公平な法執行と住民の暮らしの改善により生活の充足感を高めない限り、体制の維持はますます困難になるだろう。

 北朝鮮は、巨額の投資で経済を疲弊させる核・ミサイル開発をやめ、国際社会の助力を得て住民の生活を向上させることこそが、金正恩体制を存続させる唯一の道だと悟らねばならない。北朝鮮には体制を危うくする核開発をやめ、一日も早く対話の場に戻ってもらいたい。

最終更新:8/19(金) 17:42

聯合ニュース