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ロボットトラクター 初の4台協調作業 北大研究グループ

日本農業新聞 8月19日(金)7時0分配信

 北海道大学大学院農学研究院の野口伸教授らの研究グループは18日、札幌市の同大学構内で、ロボットトラクター4台の協調作業を実演した。野口教授によると、4台の協調作業を公開するのは世界で初めて。オペレーターが無人トラクター4台を監視しながら遠隔操作した。ロボットトラクターの協調作業の実用化まではあと1、2年かかるとみており、労働力不足などの対策になると期待している。

GPS利用 監視・遠隔操作

 同大学のビークルロボティクス研究室が主催した。研究グループは労働力不足の対策として、有人・無人トラクターの協調作業の研究をしている。今年7月には、北海道内で3台の協調作業を実演した。

 オペレーターが監視しながら、53馬力のトラクター4台が前後2台編成で走行した。麦刈り後の圃場50アールで、時速は3.5キロ前後。2メートルの作業幅を10センチずつ重なるように4列で走った。

 4台のロボットトラクターの運転には、衛星利用測位システム(GPS)を活用した。作業前に走行経路などをプログラムし、GPSの信号だけでなく、地上局からの位置補正信号も受信し、誤差5センチで走行。ロボットトラクターの屋根にはGPSアンテナを付け、トラクター同士の位置を認識しながら車間距離や速度などを一定に保った。

課題は旋回 通信安定性

 実用化までには、旋回の効率化や通信の安定性などの課題がある。旋回は1台ずつするため、複数台でも効率良くしないと時間をロスする。野口教授は「複数台のトラクターをどう編成して、どう使えば最も効率的か、検討の余地がある。2018年には(協調作業のシステムを)完成させ、20年には事業化したい」と意気込む。来年には実際の圃場で作業できるか検証する考えだ。

 この研究は、内閣府の戦略的イノベーション創造プログラムの一環で、14年度から実施している。

日本農業新聞

最終更新:8月19日(金)7時0分

日本農業新聞