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感性全開「新たな歌に」 Cocco新譜「アダンバレエ」24日発売

沖縄タイムス 8月19日(金)11時50分配信

 Cocco(コッコ)が新アルバム「アダンバレエ」を24日に発売する。約2年ぶりの新譜には新曲13曲を収録。39歳のシンガー・ソングライターの成長し続ける感性が新曲制作へと向かわせた。多くの作品では詩的な表現の中に荒々しい言葉が混ざり、叙情的な旋律に厚みを与えている。(学芸部・松田興平)

 「きついことも頑張らないと」と多大なエネルギーを費やすアルバム作りの動機を笑いながら話す。

 2011年に映画「KOTOKO」で主演、14年には舞台「ジルゼの事情」に臨み、近年は女優業にも注力している。20代から新曲を作るたびに「音楽をやめようと思っている」と冗談めかして話す。その傍らで、変容してきた感性が新たな歌を次々と頭の中に生み出してきた。

 収録曲「ひばり」は大切な人を失いながらも生きていくための切ない言葉がつづられる。「楽園」は「いつも果たされない約束を夢見ている」という沖縄を歌った。

 アルバム名は植物の「アダン」と自身が熱中した「バレエ」を組み合わせた。アダンは、いつか聞いたひめゆり学徒の体験談で印象に残った言葉だ。

 「触れたら血が出るようなとげとげしたアダンのそばで身を潜めていた話が衝撃的だった。だから私にとって生命力の象徴」という。

 その単語に「一番ポジティブな生きるイメージのバレエを合わせた。生命力を超えて青く、りんとしたイメージにした」と解説する。

 楽曲制作の難しさを説明するときに音楽家としての才能をのぞかせる。「頭にすでに(歌が)浮かんでいてそれを具現化しないといけない。だから曲も歌詞も同時にある。曲のこのへんでシンバル、このへんでギターが入るとかも決まっている」と編曲すべて込みで思い浮かぶという。

 「歌をつくるたび、その時の感覚や賢さがピークと思っている。でも人間は生きていると学んでしまうので、また違うことが分かって新しい歌ができる。図らずも生き延びてしまった者として、何か形にしないといけない」

 感性がフル稼働して完成したアルバムは現時点の価値観がちりばめられている。

 フォトブック付き初回限定盤3996円、通常盤3240円。

最終更新:8月19日(金)11時50分

沖縄タイムス