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ビットコイン取引で荒稼ぎも、ハッキング被害で損失補てんに直面

Bloomberg 8月19日(金)7時0分配信

仮想通貨ビットコインの取引所マウントゴックスから大量に顧客資金が消失し、破産に追い込まれた事件から2年余り。今度は香港で発生したハッキング事件でビットコイン市場が揺れている。

香港に拠点を置く仮想通貨取引所、ビットフィネックスは8月2日に11万9756ビットコイン(約65億円相当)がハッカーによって盗まれたことを明らかにした。同取引所は事件発生前、ドル建てのビットコイン取引所としては最大手だった。

ビットフィネックスの被害は約500億円相当の資金が盗まれたマウントゴックス事件に次ぐ規模となった。仮想通貨の取引プラットホームを提供するコインベースの共同創業者、フレッド・アーサム氏は電子メールで、「大きな被害だ。短期的には大きな影響があるだろう」としながらも、「ビットコインはこれまでにも同様の出来事から立ち直る強さを見せてきた」と指摘した。

事件発生を受けてビットコインの対ドル相場は7月末の660ドルから18日には572ドルに約13%下落した。マウントゴックス事件が発生した当時、同相場の1カ月の下落率は30%に達した。

ビットフィネックスは経営破綻を回避し、被害から立ち直るための最善の策として預金者全員(直接被害に遭っていない人も含む)から預金額の36%を損失補てんとして徴収する案を打ちした。また盗まれた顧客のお金については、将来的に親会社の株式と交換できる権利を与えるとした。

700%

顧客は怒っているが、うろたえているわけではないという。同取引所を利用していた北京在住のプログラマー、ティアン・ジア氏(29)は44万ドルを預けていたが「損失は当初予想していたほどではなかった」と言う。ただ盗まれたお金の将来の補償については「多くの疑問がある」と取材に話した。

ティアン氏はビットフィネックス独特の信用取引で、ビットコイン取引をするトレーダーに高利で資金提供していた。場合によっては金利が年700%という高水準になることもあり、ティアン氏は一晩に1000ドル余り稼ぐこともあったという。

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最終更新:8月19日(金)7時0分

Bloomberg