ここから本文です

日銀ETF購入、発動ルール巡る観測で日本株不安定-金額倍増後

Bloomberg 8月19日(金)10時29分配信

日本銀行の上場投資信託(ETF)購入をめぐり、日本株が不安定な動きとなっている。追加緩和で8月から買い入れ金額が2倍になり株式市場に与える影響が大きくなったことから、発動条件をめぐる観測で株価が振り回されやすい。

日銀は8月に入り、10日までに従来型ETFを4回買い入れた。金額が707億円と追加緩和を受けて倍増した2回のケースではTOPIXの午前終値は4日が前日比0.2%安、10日は0.4%安だった。しかし18日は0.4%安でも買い入れなかった。同日の日本株相場は午後に下げ幅を拡大し1.6%安で終了した。

野村証券の佐藤雅彦エクイティ・マーケットアナリストは「100億や300億円ならともかく、買い入れ規模が700億円となるとそれなりのインパクトになる。インパクトがあるから午前に事前に先物などでポジションを

取る向きが多く、それによる相場への影響度が大きくなっているのは確かだ」との見方を示す。「18日は買っていないのではないかとのうわさが午後に広がり、株価が下がった」という。

18日に買い入れなかったことについて、東海東京調査センターの仙石誠マーケットアナリストは「日銀は月の前半と後半で下落率の買い入れ条件を変えていた経緯がある。前半に購入し過ぎると後半は下落率を高くすることがあるほか、特殊な事情があったこともある」と分析。これまで相場が安い日は「午前の下落場面で買って午後に売るというトレーディング戦略がうまくいっている」ことで、相場が購入観測で振れやすくなっているという。

日銀が買い入れ発動条件を月中に変更するケースはことし4月や2月にも見られた。2月の場合、8日に0.2%安で買い入れた半面、24日は0.3%安でも買い入れなかった。今回の場合、発動条件にはTOPIXだけでなく日経平均株価の下落率も関係していると推測する向きもある。

7月29日の会合では、従来型ETFの年間買い入れ額を約3兆円から約5兆7000億円へほぼ倍増させることを決定。「設備・人材投資に積極的に取り組んでいる企業」対象の3000億円枠を含めると、約3.3兆円から約6兆円に増える。

ゴールドマン・サックス証券の馬場直彦チーフエコノミストらは3日付リポートで、2013年4月以降でTOPIXが午前に下落した日の午後のパフォーマンスは、日銀がETFを購入した日が午前終値比0.69%ポイント上昇で、購入しなかった場合の上昇は0.25%ポイントにとどまったと指摘した。

最終段落にエコノミストの見解を追記します.

Tom Redmond, Toshiro Hasegawa

最終更新:8月19日(金)17時11分

Bloomberg