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ドル・円の「戻りは確実に売っていく」、米利上げ見えずジグザク調整

Bloomberg 8月19日(金)11時56分配信

今週に入り再び1ドル=100円を割り込んだドル・円相場。日本の通貨当局の円高けん制が下値追いの動きを抑えているが、米国の利上げ再開が見通せない限り、戻り売り優勢の展開が続くと市場関係者はみている。

「戻ったところを確実に売っていくというスタンスが一番ワークすると思っている」。しんきんアセットマネジメントの加藤純シニアファンドマネージャーは、米国の景気が本当に強く、継続的な金利上昇が見えてこないと「ドル買いのトレンドは出てこない」とし、需給や日米の実質金利の動きを考えれば「ドル売りが徐々に進んでいく」と予想する。「年末までの3カ月で考えたら、ジグザグ調整をしながら95円くらいまでいっても驚かない」と言う。

7月の雇用統計の堅調で回復しかけた米国の年内利上げ期待は、小売売上高などの米指標が振るわなかったことで後退している。ドル・円は16日の海外市場で一時99円54銭と英国が欧州連合(EU)離脱を選択した6月24日以来の水準まで下落。その後、米地区連銀総裁の早期利上げ発言を受けて101円台前半まで反発したが、17日公表の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録では早期利上げをめぐる意見の対立が浮き彫りとなり、18日の東京市場で再び100円を割り込んだ。

円は年初来、対ドルで約20%高と主要10通貨中、最高の上昇率。日本銀行は先月、追加緩和に踏み切ったが、国債購入の増加ペースやマイナス金利は据え置くなど小粒な内容で、円高の歯止めにはならなかった。

三井住友銀行の佐藤慎介為替トレーディンググループ長は、需給面でドル・円が安値を更新するたびにドル買い意欲は出てくるだろうが、企業の想定レートがどんどん切り下がっていく中で、実需の売りが「100円台前半から段階的に重しになってくる可能性もある」と指摘する。その上で、「短期的には99円を割れて2-3円下げるリスクはある」とし、その後は達成感から自律的に持ち直すと予想。「最終的には100円を挟んだところのレンジで収束する」とみている。

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最終更新:8月19日(金)14時22分

Bloomberg