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【レスリング】63キロ級金・川井梨紗子 58キロ級に戻し最強女王・伊調に挑戦状

東スポWeb 8月20日(土)6時10分配信

【ブラジル・リオデジャネイロ18日(日本時間19日)発】リオ五輪レスリング女子63キロ級の決勝が行われ、川井梨紗子(21=至学館大)がマリア・ママシュク(23=ベラルーシ)を6―0の判定で下し、金メダルに輝いた。これで女子レスリングが獲得した金メダルは4個。川井は今大会を期に同階級に終止符を打ち、再び本来の58キロ級に戻すことを宣言した。

 金メダルが決まった瞬間、両手でガッツポーズをしてから手で顔を覆った。喜びに駆け寄ってくる日本レスリング協会の栄和人強化本部長(56)を飛行機投げで投げ飛ばし、さらにもう一度投げて会場を沸かせた。

「決勝戦の前に監督から『肩車してほしい』と言われたんですが、『自分は先に投げます』と。2回目は勢いで投げました(笑い)」(川井)

 決勝は第1ピリオドから強烈なタックルで2点を先取すると、第2ピリオドでも再びバックを取って2点を加点。最後も2点奪って圧勝した。自己採点は「100点!」。前日に3人が金メダルを取ったので「自分も取れるかな」と不安がよぎったが、その夜、登坂絵莉(22=東新住建)が部屋に金メダルを見せに来たとき「自分もこれが絶対に欲しい。取りに行く」と気持ちを固めた。

 小学2年の時に「金メダルが欲しくないか?」と元レスリング学生王者の父・孝人さんに誘われ、レスリングを始めた。母はレスリングの元全日本王者で世界選手権出場経験もある初江さん(旧姓・小滝)。サラブレッドはメキメキ成長し、名門・至学館高でさらに実力を開花させた。

 至学館高に入り「世界トップレベル」と言われる組み手を強化するため、一人居残り練習を続けた。「レスリングはだまし合い。相手がどう考えているかも読みながらやっている」(川井)。地道な努力が、組み手の名手へと押し上げた。

 リオ五輪を目指すに当たり、悩みに悩んで伊調馨(32=ALSOK)がいる58キロ級ではなく、63キロ級を選んだ。だが頂点に上り詰めたことで、再び本来の58キロ級に戻す考えだ。

「階級を上げたときは『(同階級の伊調)馨さんから逃げた』と言われたこともあった。そうじゃないのに、そう思われても仕方がないのかなと思うと今でも悔しい。でも、それがあったからこそ今がある」と4連覇の偉業を成し遂げた先輩に勝負を挑むつもりでいる。

 母の現役時代は五輪種目ではなかったため、母の夢もかなえた。「自分が金メダルを取ることで、あの時代の人が喜んでくれるのかなと思う」。栄強化本部長は「これからどんどん強くなる。さらに得点能力を鍛えたら東京五輪は金メダル間違いなし」と今後に太鼓判。東京五輪のエース誕生だ。

☆かわい・りさこ=1994年11月21日生まれ。石川県出身。小学2年からレスリングを始める。至学館高から至学館大。2013、14年世界ジュニア選手権2連覇。12年世界選手権51キロ級7位。15年世界選手権63キロ級銀メダル。160センチ。

最終更新:8月20日(土)6時10分

東スポWeb