ここから本文です

【卓球】男子団体銀メダル 現実味を帯びてきた「東京五輪で打倒中国」

東スポWeb 8月20日(土)10時4分配信

【リオ五輪】価値ある敗戦だ。五輪初の金メダルを目指した卓球男子団体は決勝で王者・中国の前に1―3で敗れ、惜しくも銀メダルにとどまった。それでも第2試合ではシングルスで銅メダルの水谷隼(27=ビーコン・ラボ)が元世界ランク1位の許キン(26)との壮絶な打ち合いを制し、過去12戦全敗の難敵を撃破。10年以上、一度も勝てなかった中国4強の牙城をついに崩したことで、4年後の東京五輪での打倒中国も現実味を帯びてきた。

 第1試合の丹羽孝希(21=明大)は今大会男子シングルス金メダルの馬龍(27)にストレート負け。一気に流れを持っていかれそうなところを第2試合の水谷が救い、今大会団体で全てストレート勝ちしていた中国から1試合奪った。残念ながら丹羽と吉村真晴(23=名古屋ダイハツ)のダブルスが先に1ゲーム奪いながら逆転負け、第4試合の吉村が馬に完敗して金メダルはならなかったが、仮にダブルスで勝てていれば最終第5試合は水谷と張継科(28)との対戦だっただけに、さらに世界を驚かせる可能性はあった。

 試合後の水谷は「絶対に中国に勝てる自信があった。負けて本当に悔しい」と唇をかんだ。しかし、王国に一矢報いたことには「シングルスの準決勝では負けたけど、馬龍といい試合ができて、団体の決勝という舞台で許キンに勝てた。今後に向けてという意味ではメダルより大きい勝利だった」と胸を張った。

 18日に行われた一夜明け会見でもエースの自信は揺るぎなかった。「倒すことは不可能じゃないというのを見せられたと思う。いつか日本が中国を破ると思っている」と強気のコメント。

 シングルスでも銅メダルを獲得したこともあり「一つまた上のステージに上がったんじゃないかと思う」と手応えをつかんだ。

 男子を率いた倉嶋洋介監督(40)もエースの大金星には大満足だった。「これまでの水谷は自信が見えたり隠れたりしていたが、シングルスのメダルを取って心のフタが取れた。これからの水谷は強いと思います」。今後は中国人選手とも互角以上に渡り合えると確信した様子だ。

 もちろん団体で勝つためには水谷以外の選手のレベルアップも欠かせない。倉嶋監督は「水谷レベルの選手があと1人、2人いないと追いつくのは難しい」と話す。水谷も4年後に向け「自分が2つ落としても勝てるチームにならなくてはいけない」と課題を挙げた。

 丹羽、吉村に加え、今大会ではリザーブとして待機したイケメン・大島祐哉(22=ファースト)、さらには天才少年・張本智和(13=エリートアカデミー)も加わり、4年後はより高いレベルでの代表争いが期待される。さらに、女子の伊藤美誠(15=スターツ)、平野美宇(16=エリートアカデミー)の「みうみま」ペア(史上最年少でワールドツアーダブルス優勝)のようなダブルスのスペシャリスト養成も必要不可欠だ。

「今の中国に4年で追いつくのは本当に難しいが、ロンドンが終わったとき、リオで男子がこんなにメダルを取ると予想した人はいなかったはず」(倉嶋監督)。中国はあと一歩というにはあまりに大きな壁だが、東京五輪での大逆転が夢物語でなくなったことも確かだ。

最終更新:8月20日(土)10時4分

東スポWeb