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自動運転をリードしてきたグーグルに危機。配車サービスと自動車メーカーの合従連衡進む

ニュースイッチ 8月20日(土)14時43分配信

ウーバー、新興企業を買収しボルボと提携

 自動運転車を使った配車サービスやライドシェア(相乗り)をめぐる提携・買収の動きが慌ただしくなってきた。米ウーバー(Uber)が、今年初めサンフランシスコに設立されたばかりのスタートアップで、大型トラック用自動運転装置を開発する米オットー(Otto)を買収すると18日に発表。ウーバーは同時にスウェーデンのボルボ・カーとも技術面で提携することを明らかにした。

 一方、ウーバーのライバルであり、ゼネラルモーターズ(GM)が一部出資する米リフト(Lyft)は90億ドルでの会社売却をIT大手各社に持ちかけたものの、失敗に終わったとハイテクニュースサイトのRecodeが19日報道した。

 実は、ウーバーが発表する前々日の16日には、米フォード・モーターがハンドルやブレーキペダルを装備しない完全自動運転車を2021年までに実用化し、配車サービスやライドシェア事業者向けに販売すると明らかにしたばかり。

 一方で、ウーバーとボルボの提携は非独占契約とされ、ウーバーはほかのメーカーとも組むことができる。

 その提携相手となるのがトヨタ自動車やフォードなど。トヨタは5月にウーバーとの資本業務提携を表明している。また、ウーバーはすでに「フォード・フュージョン・ハイブリッド」を自動運転車の実験に使っていることから、フォードが提携先に加わることも十分想定される。

 さらに、グーグルとは自動運転車開発でライバル関係にあるが、もともとウーバーには、グーグル親会社のベンチャー投資部門のGV(前グーグルベンチャーズ)が投資している関係にある。

<90億ドルの売却オファーにIT大手なびかず>

 リフトについては、最近の報道で、GMがリフトを完全買収しようと試みたものの、リフトが拒絶したとされていた。

 19日にRecodeが関係者の話として伝えたところによれば、GMが完全買収を表明した後、リフトは投資銀行と組んで、90億ドルの売却額でグーグル親会社のアルファベットやアマゾン、マイクロソフト、アップルにアプローチし、会社売却の入札を申し入れたが、どこも応札しなかったという。

 リフトの最新の企業価値が55億ドルと見積もられているのに対して、かなり割高なのは否めない。

 それ以外には、独フォルクスワーゲン(VW)がイスラエルのゲットに3億ユーロを出資。さらに、電気自動車(EV)での自動運転車開発を進めていると噂される米アップルも、5月に中国最大の配車サービス事業者の滴滴出行(ディディ・チューシン)に10億ドルを投資した。滴滴にはやはり自動運転車開発を進める中国・百度(バイドゥ)も出資している。

 その後、8月初めまでに滴滴の最大のライバルだったウーバーが中国から撤退し、中国事業を滴滴に売却することで合意している。

 こうした自動車メーカーと配車サービス事業者の合従連衡の背景には、自動車メーカーの先行きに対する危機感がある。配車サービスが世界中で急速に受け入れられる中、個人で自動車を保有する意義が薄れ、自動車メーカーとしては新車販売に影響が出かねない。

 そこで、配車サービスに自動運転車を導入すれば、人間の運転手に支払う賃金を削減するメリットを訴求しながら、自動運転車の有望な市場に育成できるとの読みだ。

 ちなみに、ウーバーと中国・吉利(ジーリー)汽車傘下にあるボルボとの提携では、8月末にもウーバーの先端技術センターのあるピッツバーグの公道でボルボのSUV「XC90」をベースにした自動運転車の走行試験を開始する。

 同じくRecode によれば、ウーバーとボルボの両社は3億ドルを投じて2021年までに完全自動運転車を実用化する契約を結んでいるという。

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最終更新:8月20日(土)14時43分

ニュースイッチ