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真鶴 海も金メダル フリーダイビングの魅力発信

カナロコ by 神奈川新聞 8月20日(土)6時40分配信

◆世界王者・岡本さん奔走
 「真鶴の海の魅力を多くの人に知ってもらいたい」-。そんな思いを胸に、活動するプロのフリーダイバーがいる。真鶴町観光大使も務める岡本美鈴さん(43)だ。フリーダイビング日本代表として世界各地の海を転戦する岡本さんを、優しく包み込むのが練習拠点にする真鶴の海だ。自然豊かな海と、国内の競技人口が300人程度と言われるマイナー競技の魅力を、全国に発信するために奮闘している。

 フリーダイビングを始めたのは2003年。「もともとは海に興味はなく、ほぼカナヅチだった」と笑う。深夜のテレビ番組を目にして「イルカと泳ぎたい」と思い、小笠原の海でイルカと戯れるように泳ぐダイバーに憧れ、「ビート板から始めた」。

 練習を重ね、めきめきと実力をつけた。06年に「コンスタントウエイトウィズフィン」(CWT)の種目で日本記録を樹立。その後も更新し続け、92メートルの自己ベストは世界歴代5位の記録だ。15年にキプロスで開かれた世界選手権の個人戦で、CWTで日本人で初めて金メダルを獲得した。


◆環境「心地よい」きょうあすフェス
 岡本さんが練習拠点にするのが真鶴の海だ。日本代表選手に競技に誘われ、真鶴で活動するクラブに参加したのがきっかけだった。

 「真鶴の海中は緑色で、もやがかかっている」と岡本さん。キプロス、バハマ、ギリシャ…。ライバルとしのぎを削る世界各地の海に比べれば、その透明度は高いとはいえない。だがそれが岡本さんには「心地よい」。

 緑色の正体はプランクトン。それを求め、キビナゴやイワシが群れをなす。近くには木々が密生する保安林「御林(おはやし)」…。「自然や命を身近に感じて落ち着くんです」。海と一体となる美しさが特徴のフリーダイビングにも通じるものがある。

 20、21の両日には、フリーダイビングで地域を盛り上げようと、岩漁港の沖などで初めてフリーダイビング・フェスティバルを開催する。実行委員長も務め、優秀な成績を残した参加者には、真鶴でしか採取できない本小松石のメダルを贈る。岡本さんは「命豊かな真鶴の海とフリーダイビングの魅力を、町内外の人に知ってもらいたい」と願っている。

 フリーダイビング・フェスティバルの問い合わせは、実行委事務局電話0465(68)0927。


◆フリーダイビング エアタンクを使用せず、ひと呼吸でどれだけ深く潜ることができるかなどを競う競技。足ひれ(フィン)を使い、水中に垂直に設置したロープに沿って潜る「コンスタントウエイトウィズフィン」(CWT)や、足ひれも使わずに自力で潜る「コンスタントウエイトウィズアウトフィン」(CNF)、足ひれを使わず、ロープを手繰りながら潜る「フリーイマージョン」(FIM)などの種目がある。

最終更新:8月20日(土)6時40分

カナロコ by 神奈川新聞