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【スーパーフォーミュラ 第4戦】新人・関口雄飛、完璧なるポール・トゥ・ウインで初優勝

レスポンス 8月21日(日)21時56分配信

全日本スーパーフォーミュラ選手権(SF)第4戦は21日、栃木県のツインリンクもてぎで決勝日を迎え、ポールポジションからスタートした今季新人の関口雄飛が独走で初優勝を飾った。2位はアンドレ・ロッテラー、3位は石浦宏明。

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猛暑のもてぎでの52周、250kmの決勝レースは午後3時過ぎにスタートの時を迎えた。今回の決勝はソフトとミディアム、2スペックのドライ路面用タイヤをどちらも使用しなければならない特別規則がある。スタート時にはグリッド上位陣がソフト、中団がミディアム、後方がソフトというかたちで最初に履くタイヤの選択が分かれた。

燃費的なことを含め1ストップ基軸であることは通常と変わらないので、あとはタイヤのタレやライバルとの関係を考慮しつつ、適切なピット時期を判断していくことになる。

しかしながら、そういう細かい話はすべて抜きにしてもいいくらいに、レースは終始、#20 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL/エンジンはトヨタ)の支配するところであった。関口本人もチーム首脳も「苦手なんで」と認めるスタートを、猛練習の効果もあって「意外に良かったですね」(関口)としっかり決めて首位キープの発進。レース前半で2番手以降に10秒のギャップを築くと、ピットタイミング以外は首位を譲らぬ完勝劇で初優勝を決めた。

関口雄飛(せきぐちゆうひ)は1987年12月29日生まれの28歳。SFのルーキーとしてはやや高齢の部類といえるだろう。2011年には全日本F3選手権(当時のCクラス、実質総合部門)チャンピオン獲得の実績があり、F3マカオGPでの健闘歴もある。SUPER GTでは今やGT500クラスのレギュラードライバーとして活躍中だが、トップフォーミュラ進出のチャンスにはこれまで恵まれずにいた。しかし今季、闘将・星野一義監督に迎え入れられ、そのアグレッシブなレーススタイルが一気に花開きつつあるようだ。

「クルマもすごく速くて、何の心配もなくイージーに勝てました。チームに感謝です」と語る関口は、最終ラップで観客に手を振る余裕さえあったが、「小さい頃、F1でナイジェル・マンセルが優勝目前で手を振っていて(操作を)間違って止まっちゃったとかいうのがあったんで、そのデジャブーになったらいけないなと思いました」と笑顔で話すなど、コメントもアグレッシブで愉快なタイプ。今後、優勝戦線の常連となれば、その面でもSFを活性化してくれそうな存在だ(マンセルの件は1991年カナダGP。関口は当時3歳なので、リアルタイムの記憶ではないかもしれない)。

混戦の今季、関口はこれでポイント首位に浮上した。前戦終了時点ではランク10位だったが、本人は今日のスタート前に「混戦であまり点差がなかったので、ここで勝てば他の人次第だけどシリーズトップ3くらいにいける、と思っていました。もちろんタイトルを狙っています」と意欲的。いろいろな意味で面白い存在がトップに浮上してきた。今後が本当に楽しみだ。

決勝2位は、4番グリッド発進から1周目のうちに2番手へと上がった#36 A.ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM’S/トヨタ)がそのままその座を守りきった。3位は#1 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING/トヨタ)で、関口、ロッテラー、石浦がそのままの順位でシリーズトップ3となっている(上位5人が3点差圏内)。

決勝4~8位の入賞者は以下の通り。今回からトヨタとホンダのエンジンがそれぞれ後半戦仕様にバージョンアップしたが、決勝結果においてはトヨタのトップ5独占というかたちになった。

4位 #2 国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING/トヨタ)
5位 #3 J.ロシター(KONDO RACING/トヨタ)
6位 #41 S.バンドーン(DOCOMO TEAM DANDELION RACING/ホンダ)
7位 #37 中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S/トヨタ)
8位 #16 山本尚貴(TEAM 無限/ホンダ)

関口の僚友で前戦優勝の#19 J-P.デ.オリベイラ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL/トヨタ)はシフト系トラブルでリタイア。#8 小林可夢偉(SUNOCO TEAM LEMANS/トヨタ)は決勝ファステストラップを記録するなどして、予選14位から9位まで順位を上げてゴールしたが、今季初ポイント獲得には一歩とどかなかった。

残り3大会となったSFの次大会は9月10~11日、舞台は岡山国際サーキット。土日にそれぞれ予選と決勝を実施する、特別なフォーマットの2レース制大会として開催される。

《レスポンス 遠藤俊幸》

最終更新:8月21日(日)21時56分

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