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空中に浮く?壁に掛ける?ここまで進化した次世代盆栽の世界

ZUU online 8/21(日) 11:40配信

中高年の趣味と思われがちな盆栽だが、古風なものだけでなくモダンでデザイン性の高いものが登場し、海外や若者の間で話題になっている。

■盆栽ファンは増えている?

庭先で和服のおじいさんが盆栽のお手入れしている、そんな描写を見たことがある人もいるだろう。そもそも盆栽は、樹木や草の根張り、幹の姿や肌、枝ぶりや葉ぶり全体の美しさなどを鑑賞する「生命のある芸術」作品だ。水やりや剪定、針金掛けや施肥など手入れ作業はもちろん必要だが、自分好みの形に仕立てられるのが魅力だ。ものによっては、1億円の価格がつくものもあるほど、その世界は奥が深い。

盆栽の人気が出ている背景には、型にはまらないスタイルの盆栽が登場していることがある。伝統的な盆栽も「クール・ジャパン」など日本文化を感じさせるものとして人気があるが、新たに登場した盆栽はモダンインテリアとしても人気があるのだ。

■芸術は爆発?自由な発想が生み出した次世代盆栽4選

王道の盆栽を趣味にする外国人も多いが、型にとらわれない盆栽も人気が高い。

◆8700万を集めた空飛ぶ盆栽 「Air Bonsai」

苔玉盆栽の苔玉が台座の上に浮きながら、ゆっくりとした速さで回転する「Air Bonsai」。苔玉と台座の中に入っている磁石双方の反発力によって、苔玉が宙に浮いて回転する仕組みだ。実は「Air Bonsai」、米クラウドファンディング会社Kickstarterを通じて出資額を集めたのだが、目標金額の10倍にあたる約77万ドル(約8700万円)を集めるほどの人気となった。盆栽の種類や大きさによっても、回転の速度や浮き具合も異なり、オジリナリティー溢れたインテリアになるところが魅力である。

◆ひらめきと偶然の出会いが生み出す 「彫刻盆栽」

枯れた幹や枝の部分は、本来切って捨ててしまうものだが、あえてその部分に彫刻を施して、活かしたのが「彫刻盆栽」ある。土を使わずに水だけで育てるアクア盆栽を生み出した、盆栽家の中島大輔氏の作品だ。小さな梅の木を、花の咲いている枝(生きている部分)を角に見立て、根本の枯れてしまった部分に鹿の彫刻を施した作品などを紹介している。本来の形を活かし、彫刻刀で手を入れるだけなので、出会いと氏のひらめきがなければ生まれないものである。

◆逆転の発想で無価値から蘇る 「Dry盆栽」

こまめに世話や手入れを出来ない人に、おすすめなのが「ドライ盆栽」である。世界的な盆栽アーティストである藤田茂男氏が考案した作品だ。本来、盆栽は生きている植物のことを指し、枯れてしまった部分は捨ててしまう。枯れて朽ち果てた木は、水やりも手入れもいらないではないか、という逆転の発想で生まれた。盆栽の楽しみである手入れをあえて取り払った、新感覚の盆栽なのである。

◆絵画のように楽しむのが未来の姿 「壁掛け盆栽」

植物は大地に根を張って、太陽に向かって枝葉を伸ばすもの。そんな概念を覆すのが「壁掛け盆栽」だ。額縁形の鉢から幹や枝が出ているので、絵画のように壁にかけて楽しむ。従来の盆栽に比べ場所を取らないため、庭やベランダなどに植物を置けない人でも楽しむことができる。

「わび・さび」の美学を体現したような盆栽の世界。あえてその静けさに躍動感をもたせたり、価値を失いつつあったものに新たな生命を吹き込んだりと、盆栽家たちの挑戦はこれからも新たな日本文化として、多くの人を魅了し続けるだろう。忙しさの中に癒しを届ける、自分好みの盆栽を探してみてはいかがだろうか。(ZUU online編集部)

最終更新:8/21(日) 11:40

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