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ギャンブル依存に決別 ラーメン店で再起 中村さん、清水さん 

琉球新報 8月22日(月)5時2分配信

 那覇市首里池端町に7月にオープンしたラーメン店「麺屋拳玉(けんだま)沖縄」で、丹精込めた1杯を作るのは、薬物やギャンブルなどの依存症から社会復帰を目指す人たち。さまざまな依存症からの治療回復を支援する一般社団法人「ワンネスグループ」が運営する。同グループのセレニティパークジャパン沖縄の位田忠臣(いだただおみ)代表(36)は「店で働くことで人とのコミュニケーションの素晴らしさを学び、自分の夢の実現につなげてほしい」と語る。
 2014年に名古屋市内で開店し、沖縄は2店舗目。「社会復帰を目指す元依存症者の社会的受け皿が、まだまだ整っていない」(位田さん)中、依存症者専門のカウンセリングを受けながら働ける「麺屋拳玉」は、社会復帰への重要なステップとなっている。
 鶏と魚介、昆布で丁寧にだしを取ったラーメンの他に、高級ステーキも取りそろえている。店で働く中村祐輔さん(25)と清水直人(なおひと)さん(37)は、ギャンブル依存症だった4年前、ワンネスグループで治療を開始した。
 中村さんは「心のメンテナンスをしながら、仕事をするのは大変」と語りながらも、「仕事は楽しい」と明るい表情を見せる。フィギュアスケートを12年やっていたという中村さん。「いつかスケートに関わる仕事をしたい」と目標を語った。
 県外のすし屋で約16年働いた経験がある清水さんは、妻と子ども2人の4人家族。ギャンブル依存症の治療のため、家族と離れていた時期もあった。「自分が依存症だなんて、全く気付いていなかった」と振り返る。今は沖縄で、家族と共に新しい人生を歩み始めている。「夢は、家族とうまく過ごすことかな」と、優しい笑顔を見せた。(半嶺わかな)

琉球新報社

最終更新:8月22日(月)5時2分

琉球新報