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FinTechスタートアップへの投資が5割減少 第2四半期

ZUU online 8月22日(月)10時10分配信

第2四半期のFinTech投資額は94億ドル(約9418億8000万円)と、前四半期の57億ドル(約5711億4000万円)から大きな伸びを記録したにも関わらず、ベンチャー企業(VC)に支援を受けているスタートアップへの投資総額は49%も減少。投資件数も12%落ちこんだ。

シード期(早期)スタートアップへの支援にも低迷が見られ、特にこれまでFinTech市場を独走していた北米でその傾向が強いようだ。

アジアも前四半期と比較すると失速しているが、総体的には順調な伸びが期待されており、欧州では英国からドイツに主導権が移行した気配が強い。

■北米FinTech市場は投資家の観察期に突入

KPMGとCBインサイトによるレポート「Pulse Of FinTech(フィンテックの鼓動)」の最新版では、全体的なFinTech投資が約1.7倍に膨れあがり、投資件数が374件に達した一方で、スタートアップへの投資は約半分の25億ドル(約2505億円)、195件まで落ちこんだことが判明。

シード期(早期)スタートアップへの支援も前四半期比5ポイント減の29%と、過去5四半期で初めて30%を下回った。

対照的にVC系FinTechプロジェクトに参加する企業は、前四半期比からは2ポイント増、前年同期比では9ポイント増となる32%を記録。

最も著しい減少が見られたのは北米で、投資総額は前四半期比26%減の13億ドル(約1302億6000万円)。大型投資が減ったこと、ユニコーンの成長が低迷していることに加え、アジアや欧州FinTechの追いあげに加速がかかったことなどが、主な要因として挙げられている。

5000万ドル(約50億1000万円)以上の大型投資は全地域で下火になっているが、北米では過去1年間で13件から5件まで減少と、浮き沈みの激しさが直撃している。

北米のVC投資家がFinTechや広範囲にわたるテクノロジー市場に対して警戒心を捨てきれず、「今後の成果の観察期間に突入した結果」とKPMGは分析している。

■盛り返しが期待されるアジアFinTech 欧州はBrexit次第?

前四半期には10億ドル(約1002億円)の超大型投資などが、アジアFinTechを26億ドル(約2605億2000万円)市場にまで加速させたが、7億7200万ドル(約773億5440万万円)まで一気に低下。

しかし今期も投資件数は順調に伸びており、投資総額も今年はすでに34億ドル(約3406億8000万円)に達していることから、このまま前年の47億ドル(約4709億4000万円)を上回ると期待されている。

アジアFinTechの投資が集中しているのは中国だが、北米同様、特に融資FinTechに対する警戒心が投資家間で高まっているほか、規制当局の締めつけが成長を阻む要因になりかねない。

欧州への投資額は前四半期から6600万ドル(約66億1320万円)の増加で、3億6900万ドル(約369億7380万円)に。

なかでもドイツFinTechが頭角を現し、1億8600万ドル(約186億 3720万円)と、欧州FinTech投資市場の半分を独占。

N26やFinanzcheckといったスタートアップが注目を浴びており、欧州FinTech王座をBrexitで揺れる英国から奪いとった感が強い。

投資家の関心がロンドンに代わってベルリンやハンブルクに移行しつつあることが明らかなうえに、英FinTechをリードしていたP2Pスタートアップ、FundingKnighの破産申請が今年6月に報じられるなど、英FinTechの行く末にたちこめる暗雲はまだまだ晴れる気配がない。

今後の英EU離脱交渉が、英国はもちろん欧州全域のFinTech発展に大きな影響をおよぼすだろう。(FinTech online編集部)

最終更新:8月22日(月)10時10分

ZUU online