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神崎遺跡PR、クッキー発売 綾瀬移住 夫妻が商品化

カナロコ by 神奈川新聞 8月22日(月)12時35分配信

 綾瀬市吉岡で発見され、5月に資料館が開館した弥生後期の環濠(かんごう)集落「神崎遺跡」=国指定史跡=をPRするクッキーが発売された。新名所の知名度向上を期す一心で、郷土を愛する市内の夫妻が利益度外視で商品化した。 

 その名も「神崎遺跡クッキー」は、菓子店「おやつ工房麻の葉」(同市落合南)の石井弘光さん(51)と麻理さん(45)夫妻が手掛け、販売している。

 クッキー表面に弥生人に扮(ふん)した市のマスコットキャラクター「あやぴぃ」と遺跡から出土した弥生土器をあしらい、パッケージにも環濠や竪穴式住居の図柄を添えた。市職員もデザインに協力した。

 菓子開発会社が製造する「ありきたりな味」(麻理さん)というが、商品化の狙いは遺跡のPR一点だ。麻理さんは本年度から、市の史跡ガイドボランティアを引き受けたものの、行政による観光名所の売り込みに心もとなさを感じ、自らセールスを買って出た。

 石井さん夫妻は市外出身。17歳と13歳の娘の持病やアレルギーを心配し、2009年に川崎市宮前区から郊外の綾瀬市に転居した。弘光さんは脱サラし、市内で育てた米麹(こめこうじ)と大豆の自家製みそが自慢の「みそまんじゅう」を夫妻で開発。12年3月に工房を開店した。

 当初は市名すら知らず、隣人に名前を覚えてもらえない「よそ者」だったと振り返る。それが気付けば、「打てば響くこぢんまりとしたまち」に愛着が湧いていた。

 「だから、利益度外視でも市の役に立ちたかった」と麻理さん。神崎遺跡の商品開発は第1号で、弘光さんは「例えば川崎市で同じような挑戦をしても、見向きもされない。やりがいがある」と言う。クッキーは1箱12枚入りで600円。綾瀬、藤沢市内の5カ所で販売している。

 遺跡(約5千平方メートル)は環濠で囲まれた約1800年前の集落跡。11年に国史跡に指定され、環濠の再現模型や出土品を展示する資料館が今年5月に開館した。

 問い合わせは、おやつ工房麻の葉電話080(8890)3931。

最終更新:8月22日(月)12時35分

カナロコ by 神奈川新聞