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メディアの価値は「面」から「人」へ。ユーザーの行動データをマネタイズした「HOME'S」の挑戦

Web担当者Forum 8/23(火) 7:06配信

従来のWebメディアは、広告を掲載する「面」の価値を高めることが大きな目的だった。しかし、メディアの価値は「面」から「人」へと変わりつつある。ネクストは、オーディエンスデータを蓄積してマーケティングサービスとして提供する、新しいビジネスモデルを作り出した。

不動産・住宅情報サイト「HOME'S」を運営するネクストは、不動産業界特化型のプライベートDMPサービス「NabiSTAR(ナビスター)」を2014年7月から提供している。

NabiSTARは、ネクストがHOME'Sの運営によって蓄積した膨大なユーザーのオーディエンスデータと、不動産会社の顧客データ、各社サイトのオーディエンスデータを統合し、不動産業界専門のプライベートDMPを実現したマーケティング支援サービスだ。

「コンバージョンしないユーザーをマネタイズしたい」という思い

ネクストがNabiSTARの提供に至るまでには、いくつものステップと試行錯誤があった。

・コンバージョン課金
・コンバージョン課金+外部向けリンク広告(固定金額)
・コンバージョン課金+外部向けリンク広告(成果報酬)

当初のHOME'Sは、不動産会社の広告を掲載し、問い合わせがあったら課金する「コンバージョン課金」でマネタイズしていた。

しかし、HOME'Sへの来訪者のうちコンバージョンするのはごく一部にすぎず、この仕組みだけでは大多数のユーザーをマネタイズできていないという状況があった。

そこで、「コンバージョンしないユーザーをマネタイズできないか」と最初に考えたのが、不動産会社のWebサイトに誘導するリンクを販売する「外部リンク型広告」だ。

ネクストの野口 真史氏は、当時の外部リンク型広告について次のように語る。

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マッチング型のWebサービスでは、普通は外部に送客することはやりたがりません。しかし、いくらユーザーを囲い込んでもブラウザを閉じられてしまえばそれまでだし、離脱するユーザーは必ずいます。そこで、不動産会社のWebサイトに誘導してマネタイズする外部リンク型広告を考えました(野口氏)

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最初は不動産会社のサイトへのリンクを純広告として設置したが、これはあまり効果が上がらず継続して使ってもらえなかった。この結果を見て、「純広告の固定料金ではなく成果報酬型のクリック課金にしたい」と考えた。そこで出会ったのが、クリック課金の仕組みを含むシーセンス(Cxense)のソリューションだった。

■ 「HOME'S AD」でオーディエンスデータを蓄積していった

シーセンスは、プライベートDMPを中核にしたSaaS型のソリューションだ。コンテンツのレコメンドや広告配信のパーソナライズなどの機能を備えており、「Cxense Advertising」では、クリック課金の仕組みやユーザーの検索条件に合わせて広告を表示する仕組みが提供されている。

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検索条件に合わせて「こういうものを見ている人にはこの広告」というように出せれば、広告商品としても価値が高いですし、余計なものを表示してサイトの価値を下げることもないと考えました(野口氏)
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ユーザー行動履歴ベースでセグメント化できることも、シーセンスを選択した理由の1つだった。HOME'Sのようなサイトでは検索条件を変えてもURLが変わらないため、URLベースでセグメントを作るタイプのアドサーバーは使えなかったからだ。

こうしてクリック課金の外部リンク型広告として2012年6月にスタートした「HOME'S AD」によって、シーセンスのソリューションのコアである「Cxense DMP」にオーディエンスデータや最適化ノウハウが蓄積されていくことになる。

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最終更新:8/23(火) 7:06

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