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VRで未来のショッピングはどう変わる?

ITmedia ビジネスオンライン 8月23日(火)6時25分配信

 VRを通じて自宅にいながら友人とショッピングに"出掛けたり”観光を楽しむことができる時代が、すぐそこにまできている――。キュレーション型ECサイト「KABUKIペディア」を運営するKABUKIが、それを実現するサービス「VR Shopping with Voice Chat」を8月下旬に開始する。

【VRと音声チャットを通じて、ファッションショーなどのイベントに友人と参加できる  (画像)】

 現地まで足を運ばなくてもユーザーが気になった商品を360度視点で実物を見ることができたり、音声チャットを通じてファッションショーなどのイベントに友人と参加できるという。現在は、ファッションやインテリアを中心にサービスを展開しているが、今後は全ての領域でVRショッピングのサービスを展開していく考えだ。また、訪日客向けには、銀座や渋谷、浅草などの観光地をVR上で歩きながら実際にショッピングができる"VR観光”のサービスにも着手していくそうだ。

 VRというテクノロジーが活躍するのはエンターテインメイント領域だけでない。ショッピングの在り方も大きく変え、インバウンドや地方創生にも寄与する可能性が大いにあるのだ。同社の大城浩司社長に話を聞いた。

●実店舗でのショッピングと違いがなくなる

――「VR Shopping with Voice Chat」は、どんなことができるサービス何でしょうか

大城: もともと当社が運営しているキュレーション型ECサイト「KABUKIペディア」にVRのサービスを加えました。サイトで商品を見ているときに気になる(詳しく見たい、知りたい)商品があったら、専用アプリを通じて360度視点でサイズ感などを確かめたりすることができるようになります。ジャンルとしてはVRと相性が良いファッションやインテリア系を中心に用意します。

 また、ショッピングを楽しんでもらうためのエンターテインメント性を追求しており、“音声チャット機能”を通じて友人とコミュニケーションをとりながらVR空間で一緒にファッションショーを見たり、ショッピングを楽しめることもできます。友人と一緒だと、ショッピングの楽しさは倍増しますよね。「ショッピングは楽しいもの」――これを実感してもらえるUIを考えた結果「VR Shopping with Voice Chat」が誕生しました。

――実店舗でのショッピングと同じように実際に商品に触ったり、衣服であれば試着することもできるようになるのでしょうか

大城: 2017年には、自分のサイズに合うかどうか確かめられるように実装していく予定です。コンバージョン率を上げていくためには、商品のサイズ感を正確に確かめられることが重要になります。現段階で具体的な仕組みを話すことはできませんが、VRを通して“実際に試着できる”サービスを開発中です。

――確かにこれまで、ECサイトでは試着できない課題がありました。買ってみたらサイズが微妙に合わない……といったリスクを考えてECサイトでは服を買わないという人も少なくなかったはず。その人たちを一気に取り込めるわけですね

大城: そうです。ユーザーがどこにいても、実店舗におけるショッピングとの差を完全になくすことができるわけです。これはショッピングにおける革命だと思っています。


●体験を売るECサイトを目指す

――そもそもなぜVRを活用しようと考えたのでしょうか

大城: さまざまなECサイトが乱立している現在、既存のECサイトとどう差別化を図っていくのか考えたとき、エンターテインメイント性を盛り込むことが重要になると考えました。そのためにコト(体験)から入っていくECメディアを目指し、VRを活用しようと思ったわけです。

 例えば、食品なら、工場での生産過程を見せてたりして安全性をアピールしたり、伝統工芸品なら、その歴史をVRで体験させたり――といった具合にストーリーをショッピングに盛り込んでいくことで、今までの売れなかったモノも、見せ方次第で売れるようになっていくのではないでしょうか。

――VRを活用したショッピングは、親和性が高いファッションやインテリア以外でも展開していくのですね

大城: もちろん、最終的には全ジャンルで展開していきます。例えば旅行関係であれば、旅館やホテルの部屋選びなどにも相性がいい。VRは空間を再現できるところに強みがありますから、そこを生かしていきたいですね。まずは、ファッション、インテリア関連の商品を中心に、来春までに約100万点用意します。使ってもらうターゲットは20~30代で、高額な商品を買ってくれる人を狙っています。VRを使ったショッピングサイトは国内初ですので未知数ではありますが、本サービスの導入によって、現状から30%ほどコンバージョン率が向上すると見込んでいます。

――今後、VRを活用したショッピングが当たり前になり、従来のECサイトは淘汰(とうた)されていくのでしょうか

大城: いや、それはないと思います。ECサイトが登場しても、既存店舗が潰れたりせず、むしろ融合していったように、基本的には既存のECサイトとコラボしていくものになると思います。私たちもVRだけで勝負するわけではなく、動画や記事、画像、そしてVRを組み合わせて商品を訴求していきます。VRはあくまで1つのツールです。

――インバウンドや地方創生にはどのように関わっていくのか教えてください

大城: インバウンド消費も「モノ」から「コト」に移ってきています。実現はもう少し先にはなりますが、インバウンド向けにはVR上で銀座や浅草などの観光地を歩けるようにして、観光(体験)要素を取り入れたショッピングを実現しようと思っています。各店舗と連携し、海外のユーザーが日本の街を歩きながら、気になった店で実際にショッピングができるように進めています。

 また、東京などの大都市圏だけでなく、地方にもそれを適応していくことで地方創生に寄与できます。例えば、VR上で地方の観光地やお祭りを見物できるようにすることで、その地域産の商品を購入したり、実際に現地に足を運ぶきっかけを作ることができると思っています。行政や地方企業とうまく連携することで、「VR Shopping with Voice Chat」が地方活性化の起爆剤になれれば幸いです。

最終更新:8月23日(火)6時25分

ITmedia ビジネスオンライン

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