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Windows 10で「コルタナ」をオフにする方法

@IT 8月23日(火)7時10分配信

●新コルタナさんは、ローカルアカウントでも、ロック画面でも使えます

 Windows 10の新しいパーソナルアシスタント「Cortana(コルタナ)」は、日本(地域)および日本語(言語)では最初の機能アップグレード「Windows 10 バージョン1511」(2015年11月)から利用可能になった機能です。

【その他の画像】実は…ロック画面でも機能するようになった

 パーソナルアシスタントで何ができるのかをここで詳しくは説明しませんが(コルタナさんに聞いてみるのも1つの方法です)、2016年8月3日に提供開始された2回目の機能アップグレード「Windows 10 Anniversary Update(バージョン1607)」ではさまざまな機能強化が行われています。

 例えば、以前は、コルタナを利用するには「Microsoftアカウント」が必須でした(MicrosoftアカウントでWindowsにサインイン、または追加アカウントとしてMicrosoftアカウントを追加)。それが新しいコルタナでは、Windowsにサインインするアカウントの種類に関係なく、利用できるようになりました。また、「ロック画面」でコルタナが応答するように構成することもできるようになりました。

●コルタナをオフにする設定が消えた!

 機能強化の一方で、コルタナの設定について、特にコルタナを必要としない人にとっては戸惑う変更もあります。それは、コルタナを「オフ」にするオプションが、コルタナの設定に見当たらないということです。

 Windows 10 Anniversary Updateを新規インストールする場合、セットアップの最終段階でコルタナの紹介とコルタナをオンにする(Cortanaを使う)場面が出てきますが、設定を後回し(後で)にするオプションはあるものの、オフにするオプションはありません。明示的にコルタナを有効に設定しなくても、事実上コルタナはオンになり、タスクバー上の検索ボックスで「何でも聞いてください」と存在をアピールし続けます。

 では、コルタナをオフにできなくなったのかというと、そうではありません。Windows 10 Pro、Enterprise、Educationエディションの場合は、「ローカルコンピューターポリシー(Gpedit.msc)」や「グループポリシー」で以下のポリシーを無効にすることで、コルタナをオフにできます。

・コンピューターの構成\管理用テンプレート\Windows コンポーネント\検索\Cortana を許可する:無効

 なお、Windows 10 Anniversary Update以前のバージョンではコルタナをオフにすると、検索ボックスに「WebとWindowsを検索」と表示され、ローカルコンピュータ(アプリ、ファイル、設定)とWebを検索するための検索ボックスとして使用できました。Windows 10 Anniversary Updateでコルタナをオフにすると、検索ボックスは「Windowsを検索」となり、“ローカルコンピュータだけ”が検索対象になります。Webの検索機能は、コルタナをオフにすると利用できなくなるようです。

 残念ながら、ポリシーをサポートしないWindows 10 Homeエディションの場合、「Cortanaを許可する」ポリシーを無効化してコルタナをオフにすることはできません。どうしてもコルタナに退去願いたい場合は、コマンドプロンプトを管理者として開き、次のコマンドラインを実行するという方法があります。ただし、これは自己責任でお願いします。

REG ADD "HKLM\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\Windows Search" /v AllowCortana /t REG_DWORD /d 0 /f

 このコマンドラインが何をしているのか意味が分からないという方は、この方法には手を出さず、検索ボックスの「何でも聞いてください」を無視し続ければよいのです。

●「タスクマネージャー」に残るコルタナの亡霊

 実は、コルタナをオフにしても、コルタナのプロセスは引き続きバックグラウンドで動作し続けています。「タスクマネージャー」を開くと、「Cortana」というバックグラウンドタスクがまだ動いているのに気が付くでしょう。

 このバックグラウンドタスクの詳細(プロセス)を確認すると、ファイル名「C:\Windows\SystemApps\Microsoft.Windows.Cortana_cw5n1h2txyewy\SearchUI.exe」、ファイルの説明「Search and Cortana application」となっています。

 実は、Windows 10のコルタナは、Windowsの検索機能に統合されており、ビルトインの「Microsoft.Windows.Cortana_cw5n1h2txyewy」アプリが提供しています。バックグラウンドタスク「Cortana」を強制終了すると、ほんの一瞬ですが検索ボックスが消えます。その後、バックグラウンドタスク「Cortana」は自動回復し、再び、検索ボックス(コルタナが有効な場合はコルタナのUI)が復活します。

 コルタナをオフにしてもタスクマネージャーに「Cortana」タスクが残るというのは「コルタナの亡霊」のようにも見えますが、コルタナの機能を含まない検索機能が生きていることを示しているにすぎません。バックグラウンドタスク「Cortana」を消すにはどうしたらよいのか、なんて悩む必要はないのです。

 ところで、コルタナをサポートしていない、Windows 10 Enterprise 2015 LTSBや、開発中のWindows Server 2016 Technical Preview 5では、同じタスクが「検索」という名前でタスクマネージャーに表示されます。

●お任せ設定はより簡単に、カスタマイズはより面倒に

 これは筆者のWindows 10に対する印象ですが、Windows 10の機能や設定では、マイクロソフトが推奨する方法をそのまま利用すると簡単ですが、自分色にカスタマイズするのは手間が掛かるという感じです。この傾向は、機能アップグレードを経るごとに強まっているようです。

 コルタナをスイッチで簡単にオン/オフできなくなったのはその1つ。コルタナを使うのであれば問題になりませんが、使わない、使いたくないという場合は、簡単にはいきません。

 Windows Updateもそうです。これまでのWindows 10では「詳細オプション」の「更新プログラムのインストール方法を選ぶ」で、「自動(推奨)」と「再起動の日時を設定するように通知する」の2つから選択できました。Windows 8.1以前と比べると選択肢はかなり少なくなりましたが、Windows 10 Anniversary Updateでは選択肢そのものが標準のUIから削除されました。こちらもポリシー設定によるカスタマイズは引き続き可能ですが、手間が掛かります。そして、Windows 10 Homeはカスタマイズしようがありません。

 Windows 10になって設定のUIや仕様が激しく変化するようになった気がします。今回、説明したことも、将来の更新プログラムや機能アップグレードでまた変わってしまうかもしれないのであしからず。

●筆者紹介 山市良:岩手県花巻市在住。Microsoft MVP:Cloud and Datacenter Management(Oct 2008 - Sep 2016)。SIer、IT出版社、中堅企業のシステム管理者を経て、フリーのテクニカルライターに。マイクロソフト製品、テクノロジーを中心に、IT雑誌、Webサイトへの記事の寄稿、ドキュメント作成、事例取材などを手掛ける。個人ブログは『山市良のえぬなんとかわーるど』。

最終更新:8月23日(火)7時10分

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