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新営農モデル構築 県、農家と企業の連携支援

福島民報 8/23(火) 9:40配信

 福島県は過疎・中山間地域の農業活性化に向け、農家グループなどと民間企業が共同出資や技術支援などで連携する新たな営農モデルを構築する。作物の育成を管理する情報通信技術(ICT)や木質バイオマスボイラーを活用した温室園芸栽培技術の導入を視野に、今秋にも会津地方の2地域でモデル事業を始める。
 モデル事業は担い手不足が深刻化する中、民間の力を取り入れた新たな農業の可能性を探る狙いがある。県が公募で選んだ農家グループや農業生産法人などと民間企業で取り組む。経営販売の専門家、金融機関などの助言を得て営農計画や方針を決め、実証を開始する。安定した収益が見込める営農モデルを探り、平成29年度から県内各地への普及を目指す。
 県は施設や資材の購入費などの初期費用を1組織につき2千万円を上限に補助する。先進地の視察や商談会などの経費も50万円まで支援する。
 ICTは農地に温度計などの計測機器やカメラを設置し、作物の生育状況、農地の特性を把握・管理するシステムへの活用を検討している。自宅などのパソコンで情報を確認できる上、データに基づく営農により生産コスト削減や収量増加が期待できる。
 木質バイオマスボイラーは間伐材を原料とするため燃料費が安く、温室栽培施設の暖房への利用が見込める。積雪などで屋外での営農が難しくなる冬場に、温室でトマトやキュウリ、ニラ、イチゴなどを栽培。通年の生産を可能にし、収入を安定させることで農業の魅力を高め、就農者の確保を目指す。間伐材の活用で林業の活性化にもつなげる。
 県は過疎・中山間地域で離農が進み、耕作放棄地が増加している一因に個人営農の収益の不安定さがあるとみている。このため、農家グループと民間企業が連携した省力・高収益な営農モデルで改善を図る。県農業振興課は「魅力的な営農モデルを確立し、農業の活性化と担い手不足の解消につなげたい」としている。

福島民報社

最終更新:8/23(火) 9:44

福島民報