ここから本文です

Windows 10のイイところ――PCオタでなくても“掃除”ができる

ITmedia エンタープライズ 8月23日(火)8時16分配信

 昔のWindowsは、使っているうちに徐々に“汚く”なっていました。いろんなアプリをインストールしては消し、設定をいじっては戻していると、いつの間にか身に覚えのないフォルダがいっぱいできていたり、設定ファイルが散在していたりするものです。

【画像:初期化をするにはまず、コントロールパネルの「このPCを初期状態に戻す」を実行する】

 パワーユーザーの間では、昔から「定期的にクリーンインストールすべし」というのが通例でしたが、これまでの環境を保持しつつ、OS自体を再インストールするのはかなりの知識が必要で、一般ユーザーにはハードルが高い行為だったことは否めません。

 ところが、Windows 10の「PCを初期状態に戻す」という機能を使えば、かなり簡単にまっさらのWindows 10環境が作れるようです。実際に試してみました。

●確かに簡単に初期状態に戻った!

 この機能は、Windows 10のコントロールパネルから「更新とセキュリティ」→「回復」→「このPCを初期状態に戻す」という項目でチェックできます。

 これをクリックすると、個人用ファイルをそのままにして初期状態に戻すか、それとも完全に削除するかを選択できます。どちらを選ぶにせよ、個人で必要なファイル群は外付けHDDなどにバックアップしてから開始します。

 これを実行すると、非常に“クリーン”な環境が手に入ります。自分の場合、これまでWindows 7から8、8.1を経てWindows 10へアップデートしたマシンだったため、しばらく起動したままにしているとフリーズするという事象が起きていました。それが、初期化を行ったところ、極めて安定した環境になりました。

 ただし、当然ながらこれまでにインストールしたアプリは再インストールする必要がありますし、個人用のデータが完全に残っているわけではありません。そのため、必要に応じてアプリの再インストール、データの再設定を行う必要があります。

 以前であれば、こうした再設定はメールのデータやブックマークの情報などが重要でしたが、最近では、そういったデータはクラウド上に預けており、PC内には存在しないことも多いもの。バックアップの必要があるデータが減りつつある今、PCの初期化という作業も気楽に行えるようになりつつあるように思います。

 今や、PCを初期化したとしても、アプリとしてインストールが必要なものは「ブラウザ」「セキュリティ対策ソフト」くらいなのかもしれません(私の場合はこれに加えて、エディタと漢字かな変換ソフトなどがありましたが……)。

 もちろん、PCによってはこのあと、各社が提供するドライバ群などをインストールする必要があるため、本当の意味で万人にお勧めできる方法ではありません。ですが、これまではPCに詳しい人でなければできない作業だったことを考えれば、間違いなくハードルは下がりました。この機能を知っておくと、万が一のときに大変便利です。

●万が一のときは、突然やってくる

 では、その「万が一のとき」というのはいつなのでしょうか。それは昨今話題の「ランサムウェア」をはじめとする、コンピュータウイルスなどの「マルウェア」に感染したとき。このような状況に陥った場合、PCを初期化する作業が必須になります。

 今回この作業を行ってみようと思ったのは、Facebookで「出張中のホテルでPCを開いたら、ランサムウェアに感染してしまった!」という体験談を読んだからです。その方はかなりのパワーユーザーだったため、上記の方法でPCを初期化、Officeプログラムなど必要なものをその場でダウンロードし、復旧させたとのことでした。仕事に必要なファイルは全てクラウドにあったため問題なし。実にスマートでした。

 少し前であれば、コンピュータウイルスに感染しても、“駆除する”ことができたかもしれません。しかし、現在のウイルスは完全に駆除することは難しいと考えたほうが良さそうです。安全を考えると、やはりPCの初期化は避けられません。

 このコラムでも、ランサムウェアの対策の1つとして、バックアップを強くお勧めしてきました。しかし、そのバックアップも「戻すこと」ができなければ何の意味もありません。私もこの「PCを初期状態に戻す」作業を試せたことで、万が一のときに備えられるようになったとやっと自信が付きました。

 もちろんこれをメインのPCでやるには不安だという人もいるかもしれません。サブで使っているマシンがあれば、ぜひ一度、初期化を試してみることをおすすめします。

最終更新:8月23日(火)8時16分

ITmedia エンタープライズ