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9号 東~北縦断 発生ゼロ一転、台風次々と 連日大雨、畑作に打撃 11号に続き北海道へ

日本農業新聞 8月23日(火)7時0分配信

 「また台風が来るのか」。6月まで発生がなかった台風が、一転して次々と日本列島を襲っている。11号に続き22日は9号が千葉県に上陸し北上を続けた。11号の影響で農地が冠水した北海道北見市では、収穫の始まったタマネギなどがさらに被害を受けるのではないかと、警戒を強めている。産地では異常気象に対応した堤防の整備などを求める声も出ている。

 北海道では21日に上陸した台風11号や前線の影響による強い雨で川の氾濫などが相次ぎ農業被害をもたらしている。北見市常呂町では同日、堤防が一部決壊するなどして、農産物の水没などが広範囲に広がっている。

 同市の常呂川は21日未明、4カ所で水が堤防を越え氾濫した。JAところ営農企画課によると21日現在、圃場(ほじょう)の冠水や浸水、農作物の流出など被害面積は1400ヘクタール。作物ではテンサイやタマネギ、ニンニク、小麦などが被害を受けた。本格的な調査は9号通過後になるが、「被害面積は倍増するのではないか」と、JAは不安を募らせている。

 JAの小野寺俊幸組合長らは22日、現地で状況を確認。タマネギやテンサイ、ジャガイモなど130ヘクタールを栽培する常呂町日吉川向地区の(有)ひかりでは約100ヘクタールが被害を受けたという。収穫を始めたばかりのタマネギ圃場は約40ヘクタールが水没した。同法人の清井俊幸さん(51)は「異常気象に対応できる堤防の整備を優先してほしい」と訴える。

 小野寺組合長は「今回のような大規模農業被害は初めてだ。9号の影響も心配だ」と懸念する。「今後被害状況が明らかになると思うが、国や道などの行政やJA北海道中央会などの農業団体の支援が必要だ。被害を最小限にする対策や営農が継続できる万全の対策に取り組みたい」と話す。

土砂災害危険高まる

 北海道の網走農業改良普及センターによると、オホーツク地方では各地で用水路の氾濫によるタマネギやジャガイモ、テンサイの浸水被害や、圃場への土砂流入、表土流出などが発生しているという。

 道内では、空知や上川、日高地方でも同様の農作物被害が発生した。台風9号について札幌管区気象台は22日、これまでの大雨で土砂災害の危険度が高まっていると指摘。河川の増水や氾濫、低い土地の浸水に厳重に警戒するよう呼び掛ける。

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最終更新:8月23日(火)7時0分

日本農業新聞