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「黒田さん、我々大変です」-。証券と地銀が連携に動く

ニュースイッチ 8月23日(火)7時50分配信

マイナス金利下で新たな商機探る

 証券会社と地方銀行との連携が増えている。株式市場が軟調に推移するなか新規顧客の開拓と新規資金の導入に苦心する証券各社と、マイナス金利環境下で新たな収益源を模索する地銀の狙いが一致。特に中堅証券と地銀は対等な立場でパートナーシップを組めるメリットもあり、複数の連携事例が生まれている。

<中小支援で協力>

 藍澤証券は、山口県の地場証券である八幡証券の吸収合併をきっかけに、同県を地盤とする西京銀行との業務提携を推進。藍澤証券が取り扱う外国債などの金融商品を、4月から西京銀行で仲介販売している。

 具体的な販売額は非公開だが「大きな収入になりつつある」(藍澤基彌社長)ようだ。藍澤証券が手がけるラップ(投資一任運用)サービスを銀行窓口で提供することも検討する。

 両者は中小企業支援にも共同で取り組む。アジアに強い藍澤証券の海外ネットワークを駆使し、西京銀行の取引先企業の海外販売をサポートしている。

 藍澤社長は「地域密着で対面を主事業とする両者の経営コンセプトが似ていた」と、連携が順調に進んだ要因を分析する。同社には他の金融機関からも連携案件が寄せられているという。地銀との連携は藍澤証券の新たな成長エンジンとなりそうだ。

<投資助言も>

 水戸証券は地盤である茨城県で、地銀との連携を加速している。昨年末に投資助言業務の認可を取得。同社がファンドラップで蓄積したノウハウを活用し、常陽銀行で販売するラップ型投信の投資助言を行っている。「常陽銀行とはもともと交流があったが、ここ数年は人的交流も深め連携を強化している」と小橋三男社長。

 ラップ型投信の売れ行きについては「現状には物足りなさもある」と冷静に分析するものの「低リスク・ミドルリターンな商品で軟調な展開が続く現在の市場に合った商品。今後は販売を強化する」と戦略を描く。

 いちよし証券は、グループ企業であるいちよしアセットマネジメントが運用する投資信託について、地銀での販売を模索している。今後は成長性の高い小型株に投資する投信のほか、長期安定成長が見込める資産株を中心とした投信を投入する予定だ。銀行窓販の実現に向け、地銀へのアプローチを活発化している。

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最終更新:8月23日(火)8時9分

ニュースイッチ