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産業機械で電力線通信を可能に! ダイヘンが高速PLC技術「D・コネクト」を開発

日刊工業新聞電子版 8月23日(火)15時10分配信

9月に採用第1弾の溶接機投入、ロボにも展開へ

 ダイヘンはノイズ対策を施し、産業機械での電力線搬送通信(PLC)を可能にする高速PLC技術「D・コネクト」を開発した。産業機械は電源供給や機器間通信などで多様なケーブルを接続するが、同技術で通信・制御ケーブルを削減できる。機械の動作エリア拡大や機動性改善、ケーブル断線確率低減、メンテナンス削減などが見込める。5年以内に同社製溶接機で制御ケーブルレス標準化を目指すほかロボットなどにも展開する。

 D・コネクトは毎秒最大通信速度5メガビットと非対称デジタル加入者線(ADSL)並みで、機械自身や周辺機が発するノイズ影響を受けない。溶接機やロボット事業のノイズ対策や、現場設置時の混信対策を応用。溶接機からの高周波ノイズ、周辺機器ノイズの周波数を特定して、発生領域を回避した。暗号化した特定コードを機器間通信に用い、ケーブル類が重なる現場でも混信なく安定通信できる。

 D・コネクト採用の第1弾は造船・鉄骨・橋梁など、大型構造物溶接現場向け溶接機「ダイナオートXW-500」で9月中旬に出荷を開始。造船現場では従来、溶接機とワイヤ送給装置間はガスホース、電力線、制御線、リモコン線の40―50メートル長ケーブル4本で接続していた。新製品はガスホースと電力線のみにできる。40メートル長ケーブル類込みで価格95万1500円(消費税抜き)。2017年度販売目標1800台。

 溶接機で高速PLCの採用は業界初。同装置とワイヤ、ケーブル類の合計重量は従来品比25キログラム減の約50キログラムで、これらを担いで移動する溶接作業者の負担が軽減できる。作業効率を高め、鋭利な構造物で断線するなどのリスクも抑える。

最終更新:8月23日(火)15時10分

日刊工業新聞電子版