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命がけの亡命助けた「おさるのジョージ」 原作者の秘話を日本人監督が映画化

BuzzFeed Japan 8月23日(火)13時7分配信

米国の大人気絵本シリーズ「おさるのジョージ(原題:Curious George)」。

アフリカからニューヨークにやってきた、好奇心旺盛な子猿を主人公にした物語だ。日本でもテレビ局でアニメが放送され、子供たちを中心に人気が高い。ハリウッドでは現在、実写化も進んでいる。

「おさるのジョージ」原作者であるハンス・アウグスト・レイとマーガレット・レイの夫妻が、初版を発表したのは1941年。75年が経過した今、日本人女性がレイ夫妻のドキュメンタリー映画を制作している。

ニューヨーク在住の女性映画監督、山崎恵茉(エマ)さんだ。

山崎さんのドキュメンタリーには、どんな時もポジティブに生き、苦難を乗り越えたレイ夫妻の姿が描かれている。【Kantaro Suzuki / BuzzFeed Japan News】

原画を荷物に詰め、ナチスドイツから逃れる

「おさるのジョージ」は米国で出版されたが、レイ夫妻自身はユダヤ系ドイツ人。ヒットラー率いるナチスドイツの迫害を逃れるため、米国にたどり着いた移民だ。

1940年、ナチスドイツがフランスに侵攻する直前、当時パリに滞在していたレイ夫妻は、国外へ脱出することを決意した。この時、2人は未発表だった「おさるのジョージ」の原画を、荷物の中に入れて持ち出し国境を超えたという。

自転車でパリから脱出 2人乗り用を2台に改造

パリから脱出すると決意したものの、移動手段がない。悩んだ結果、2人は自転車で南に逃げることを決めた。しかし、夫ハンスが見つけてきた自転車は、行楽地にあるような2人乗り専用の自転車だった。

「こんな自転車でナチスから逃げられるわけないじゃない!」

妻マーガレットは激怒。結局、手に入れた自転車をハンスが分解して、普通の自転車2台に作り直したという。

その後、レイ夫妻は自転車で鉄道の駅まで移動。自転車を売ったお金で列車の切符を買いスペインへ。ポルトガル、ブラジルを経て米国にたどり着いた。そして1941年、ニューヨークでようやく「おさるのジョージ」を出版できたのだ。

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最終更新:8月23日(火)13時7分

BuzzFeed Japan