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「イワン雷帝」を追うスマホゲーム登場、ロシア

AFPBB News 8月23日(火)15時50分配信

(c)AFPBB News

【8月23日 AFP】スマホの画面上のコンパスは「赤の広場(Red Square)」の方を指し、ターゲットとの距離が短くなると、毛皮のマントをまとい髭を生やしたキャラクターが大きく表示された──。

 人気のスマートフォン向けゲーム「ポケモンGO(Pokemon Go)」に興じるポケモンハンターにとっては、すでに馴染みの動作かもしれないが、画面に現れたのはポケモンではない。16世紀ロシアの歴史上の人物で、残虐と表現されることの多い「イワン雷帝(Ivan the Terrible)」だ。正確には、モスクワ(Moscow)市当局が開発した新アプリのイワン雷帝のデジタル3Dフィギュアだ。

「ポケモンGO」人気が世界的な広がりをみせる中、モスクワ市当局は「ディスカバー・モスクワ・フォト(Discover Moscow Photo)」という拡張現実アプリを立ち上げた。一部では、ポケモンGOのロシア版ともうたわれている。

「ディスカバー・モスクワ・フォト」に登場するのキャラクターは、ロシアの歴史上の人物ばかりで、カラフルなポケモンとは一線を画す。イワン雷帝の他に、近代化の旗手ピョートル大帝(Peter the Great)、1812年にモスクワを短期間占拠した仏皇帝ナポレオン・ボナパルト(Napoleon Bonaparte)、宇宙飛行士ユーリ・ガガーリン(Yuri Gagarin)、国民的詩人アレクサンドル・プーシキン(Alexander Pushkin)、作曲家ピョートル・チャイコフスキー(Pyotr Tchaikovsky)などが含まれている。

 米アップル(Apple)のiOSやグーグル(Google)の基本ソフト(OS)「アンドロイド(Android)」を搭載する端末で利用できるこのアプリでは、歴史上の人物とゆかりのある場所を訪れ、そのデジタル3Dフィギュアを捕らえて、一緒に自撮りができる仕組みになっている。

 このロシア製アプリは「ディスカバー・モスクワ(Discover Moscow)」という教育用デジタルプロジェクトの一環として開発されたもので、歴史的建造物を地図上で示し、個人向けのツアーガイドとして利用できる他、またクイズやミッションといった遊びも提供できる。

■「広く認知されつつも物議をかもし過ぎない」登場人物

 ポケモンGOは、ロシアではまだ未配信だが、すでに数多くのゲーマーらは入手しており、彼らの絶え間ないポケモン追跡に一部当局者と聖職者らはいらだちをみせている。

 だが、モスクワ市当局のアプリ開発プロジェクトのリーダー、キリル・クズネツォフ(Kirill Kuznetsov)氏は、8月半ばに登場した「ディスカバー・モスクワ・フォト」にとって、ポケモンGOの存在はプラスに作用したと考えている。

 モスクワ当局は、100万ルーブル(約155万円)をこの新アプリに投資しており、またポケモンGOとの類似性についても否定していない。広報文書では同ゲームの「教育版」だともしている。

 インタビューでクズネツォフ氏は、「中には(ポケモンGOの)アイデアを盗んだと非難する人もいる」と認めたが、ディスカバー・モスクワ・フォトの開発をめぐっては、拡張現実技術が可能になってから3年が費やされていることを説明。アプリの開発に長い時間を要したのは、歴史上の人物をデジタル化し、それを3D化するためのさまざまな技術を試す必要があったためと述べている。

 同アプリは、いまのところロシア語版のみだが、今後は英語版の開発も視野に入れているという。また、現在のキャラクター9人に、さらに12人を加える予定で、その対象は「広く認知されつつも物議をかもし過ぎない」人物に限定されている。そういった制約の下でのキャラクターの選定作業は、なかなか一筋縄ではいかないようだ。(c)AFPBB News

最終更新:8月25日(木)9時10分

AFPBB News

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

斬首動画が何百万回も再生されてしまう理由
昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。