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攻めよ日本の農業、旗振る安倍政権-頼みは高齢者

Bloomberg 8月23日(火)6時0分配信

守りから攻めへー。アベノミクスが目指す日本の農業が進むべき道だ。

日本の食文化のブランディングや海外輸出に政府が力を入れる一方で、農業の担い手の高齢化は止まらない。農林水産省によると、今年の農業就業人口は概数値で200万人を割っており、うち約65%が65歳以上だ。

農業の担い手が減り続ける中で、耕作放棄地も増え続けている。

明るい材料は近年増え続ける輸出だ。同省によると、2015年の農産物輸出額は過去最高の4431億円となり、安倍政権はさらなる増加を目指している。アベノミクスの下で進んだ円安は日本食や食材の海外への売り込みの追い風となったが、今年入ってからは円高が進んでいる。

大筋合意に至った環太平洋連携協定(TPP)も国内農業の活性化につながると政府はみているが、米大統領選で焦点になっており先行きは不透明だ。

輸出を軸にした農業の活性化について農林中金総合研究所の南武志主席研究員は、「事業として成り立っているのかも含めて不安定なところ」と話す。農業を新たに職業として選ぶ人は少なく、「やはり普通のサラリーマンをやる方が楽と言えば楽だと思う」と指摘。農業は「好きでないとできないと思う」とみる。

外国人

日本では外国人の季節労働者や移民を認めていないが、技能実習制度を通じて農業に従事する外国人が近年増えている。法務省によると、07年から倍増して13年には約7000人が試験に合格し農業関係の職種に就いた。日本人の若い労働力確保が難しい中、外国人を安価な労働力として使う抜け道として同制度を使うケースが問題になっている。

違法な雇用も増えている。法務省によると、農業の不法就労者数は3年間で約3倍に増え、15年では業種別で最多となった。これは当局が確認した数字で、実際の数はもっと多い可能性もある。同省の発表によると、1月1日時点での不法残留者数は6万2818人に上る。

第4段落に2015年の農産物輸出額を追加します。以前の記事は見出し2本目の農業就業人口の割合を訂正済みです.

Yoshiaki Nohara

最終更新:8月23日(火)8時16分

Bloomberg