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日本の都市鉱山に約6800トンの金、これならスマホから金メダルができる?

THE PAGE 8/24(水) 12:00配信

 2020年に開催される東京オリンピックにおいて、捨てられたスマホなどから取り出した金を使ってメダルを作ろうという試みが提唱されています。廃家電の中には大量の貴金属が眠っていることが知られており、これらを集めると資源国に匹敵する鉱物資源が得られるとも言われます。東京など大都市にはこうした貴金属が廃棄物として大量に存在することから「都市鉱山」などと呼ばれることがありますが、こうした資源をメダルに活用することができれば、資源再利用のよいアピールとなるでしょう。

メダル製造の原料にリサイクル資源

 今年6月、NPOが主宰して持続可能社会を目指すプランの検討会が開催されましたが、会合では、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が、メダル製造に都市鉱山を活用することについて検討していることが報告されました。

 オリンピックの開催国は、選手に授与するメダルを大量に用意しなければなりません。リオ五輪では、金・銀・銅合わせて5130個のメダルが製造されましたが、東京五輪でも同じような数のメダルが必要となるわけです。そこで登場してきたのが、メダル製造の原料にリサイクル資源を使うというアイデアです。

 スマホなどの通信機器や家電製品には大量の電子部品が組み込まれており、これらの部品の一部には、金や銀、タングステン、プラチナなど価値の高い金属が使用されています。こうした貴金属は、部品の中にごくわずか含まれているだけですから、通常は廃棄物としてそのまま捨てられてしまいます。

日本の都市鉱山には約6800トンの金

 ところがチリも積もればで、廃棄物に含まれた貴金属をすべて集めるとかなりの量になることが知られています。物質・材料研究機構が2008年に行った試算では、日本の都市鉱山には約6800トンの金や、6万トンの銀、3800万トンの銅が眠っているそうです。全世界の埋蔵量との比較では金は16.4%、銀は22.4%、銅は8.1%にも達します。

 ただ都市鉱山に眠る鉱物資源を回収するには多額のコストがかかり、現実にこの資源を利用することはそう簡単ではありません。ただ、ロンドン五輪のメダルで使われた金属は、金が9.6キログラム、銀は1210キログラム、銅が700キログラムとごくわずかでした。銅などはすでに1000トンの単位で再利用が行われていますから、五輪メダルに都市鉱山から得られた金属を使うというプランは十分に実現可能な話とみてよいでしょう。

 都市鉱山の活用は、資源のムダ使いを防ぐというエコ的な意味に加え、鉱物資源を自国で確保するという安全保障上のメリットもあります。都市鉱山の活用については資源不足が顕著となっていた2000年代に盛り上がりを見せましたが、その後下火になっています。東京五輪のメダル製造をきっかけに再度、議論してみるのもよいかもしれません。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:8/24(水) 13:01

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