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リオ五輪のレガシーは?=交通や治安、市民の歓迎=事前の予想上回る評価得る

ニッケイ新聞 8月23日(火)1時3分配信

(ブラジル邦字紙 「ニッケイ新聞」23日付)

 ブラジル全体の政治や経済の不透明感、競技施設や公共交通機関の工事の遅れなど、数々の問題が指摘されていたリオ五輪が21日に閉幕したが、同時点での選手や観衆の反応は概ね好評だったと21、22日付伯字紙サイトなどが報じた。


 選手や観衆が満足していた事は、国際オリンピック委員会のトーマス・バッハ会長が閉会宣言した時起きた「あ~」というため息からも感じられた。同様の声は同日の午後、オリンピック公園を後にする観衆からも聞かれた。

 「問題はある。今でもブラジルの能力を疑う人がいるが、フェスタをやらせたらブラジルの右に出る者はいない。ブラジル人は皆、熱いからね」と言うのは、リオ出身の医師、ジヴァウド・フィーリョ氏だ。

 「リオ・デ・ジャネイロ州人が持つ〃喜び〃を世界中に示せた事を誇りに思う」とグスターヴォ・オリヴェイラ氏が言うと、「今回の経験は一生忘れない」とラファエル・カヴァウカンチ氏も言い添えた。

 成功は競技面だけではない。各国のパヴィリオンやオリンピック公園、海岸地区のボウレヴァルド・オリンピコなども満足のいく結果を残したようだ。デコ・オリヴェイラ氏は「交通機関や治安面も問題なく過ぎた」「大会中はお祭り気分を満喫した」と大満足だ。

 同様の声は外国人観光客や選手からも聞かれ、「今世紀最高の大会」との声もあった。これは、エスタード紙が11~15日に行った世論調査の結果(21日付掲載)より、かなり肯定的だ。

 同調査では、五輪開催による損失は恩恵より大きいという人が62%いたが、五輪によってブラジルのイメージが改善されるという人も57%いた。
 五輪に肯定的な人はブラジル北部、ブラジル北東部中心に58%おり、「希望」「誇り」「喜び」「肯定的」などの言葉で今大会の印象を表した。同グループの70%は今大会は「良い/最良」と考え、83%は今大会でブラジルのイメージが改善すると判断。損失以上の恩恵をもたらすという人は53%いた。

 これに対し、五輪に否定的な人はブラジル南部、ブラジル南東部に多く、五輪の印象を表す言葉としては「無駄」「恥」「失望」「懸念」「不快」などを選んだ。53%は今大会は「悪い/最悪」と考え、61%はブラジルのイメージは悪化すると判断。同グループでは全員が恩恵より損失が大と考えていた。

 五輪の文化的、物質的な遺産(レガシー)全体はまだ描ききれないが、国内外の選手の活躍にスポーツに目覚める子供が急増、文化施設増加、国民の関心が薄い種目が知られるようになり、競技者人口が増えるなどの効果が期待されている。

最終更新:8月23日(火)1時3分

ニッケイ新聞