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ドローン“田舎”に商機 海洋調査や害獣対策…大手が大分に開発拠点

qBiz 西日本新聞経済電子版 8/24(水) 11:32配信

 国内トップクラスのドローン(小型無人機)開発製造会社・エンルート(埼玉県)が9月、大分市に開発拠点「大分研究所」を設置する。研究所はドローンの技術を応用して海洋調査をする無人艇や、山林内で害獣対策を担う無人車両の開発に当たる。同社は無人ロボットの活躍領域は今後、農林漁業に広がるとみており、地方を拠点として開発を進めるとともに商機拡大につなげたい考えだ。

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 大分市須賀に開設する大分研究所は、所長を含め6人体制。開発者ら5人を新たに採用する。無人艇は、漁業や海洋調査などでの使用を想定し、別府湾や伊予灘で航行実験を進める。無人車両は全長80センチ程度の大きさで、林道やあぜ道を遠隔操作で走行。「動くかかし」として害獣を驚かせ追い払うという。

 同社は2006年創業で、産業用ドローンの開発と製造では国内大手。国土交通省の依頼を受け、火山を観測して3D画像を制作したり、熊本地震では阿蘇大橋崩落現場を測量したりと活躍の場を広げている。2015年9月期の売上高は約4億円で、今期は約6億円を見込む。

 大分市に拠点を置くメリットについて、伊豆智幸社長は「今後、無人ロボットが活躍するのは、都会ではなく地方。農林水産業の労力軽減などに貢献できる」と話す。採用する開発者についても、農林水産業に携わる人材を期待しており、「使う側」の視点でアイデアを出してほしいという。

 同社は既に農薬散布などに用いる農業用ドローンを開発し、約300機を販売。主にコメ栽培の農薬散布などで使われているが、今後は野菜や果樹栽培での活用も見込んでおり、大分市内に製造拠点を設けることも検討している。伊豆社長は「農業用の需要は間違いなく増える。生産拠点を設置するかどうかは、リーダーシップを発揮できる人材の確保が鍵になる」と話している。

西日本新聞社

最終更新:8/24(水) 11:32

qBiz 西日本新聞経済電子版