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『シン・ゴジラ』イメージデザイン前田真宏に聞く、特撮デザインの進化

SENSORS 8/24(水) 12:00配信

映画『シン・ゴジラ』と『マッドマックス 怒りのデス・ロード』に共に関わっているクリエイター前田真宏氏。アニメ好きな人間にとっては有名人だが、この2つの作品に共に参加している日本人が居ることはSENSORS読者には驚きかもしれない。前田氏は『シン・ゴジラ』では、庵野秀明総監督のコンセプトデザインをより具現化するイメージデザインを手がけている。その前田氏にシン・ゴジラのデザインについてお話しを伺った。

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『シン・ゴジラ』の庵野秀明総監督が代表を務める株式会社カラー。今回、その一室で『シン・ゴジラ』のイメージデザインを手がけ、アニメーション監督でもある前田真宏氏からお話をうかがう機会をえた。

--前田さんは『ウルトラマンパワード』や樋口監督との『平成ガメラ』シリーズ、『巨神兵東京に現わる』などでもデザインをされていますが、実写、特撮のデザインに携わるようになったきっかけはどういったものだったのでしょうか?

前田: 自分からそういうものをやりたくて入っていったというよりは、身近にいる人が実写志向のある人たちだったということで仕事を頂いたというのが正直なところです。

--かつての着ぐるみから3DCGへと特撮の技術が変わっていく上で、デザインするイメージというのは変わっていくものなのでしょうか?

前田: 実写の映画の場合は、最終的に画面に映るものが作り物であったり、今回は最終的な落としこまれる表現というのは、CGIなのですが、やっぱり何度かプロセスを経ていくので、実はコンセプトの段階ではあまりそのあたりを考えてはいません。着ぐるみ前提であれば人が入ってどうなのかということ、デザインを構築する上でも完全に自由ではないわけですね。人間のトルソをまず描いて、上に肉を付けて、考えるみたいな。それで、異常に突き出している部分とか、人間の体の線は消したかったりするわけです。例えば、ウルトラマンは生のトルソっぽいのでそこはあんまり問題はないのですが、怪獣などは逆にそれに対する存在なのでシルエットがもうちょっと特徴がつくように、人間が中に入っていますよってなるのを消そう消そうと考えると、ここは尻尾長すぎるから釣った方が良いとか、現場の方と相談して形になるか考えていきます。今回はあまりそういう制約はなかったととらえてますね。

--今回はCGになる上で、そうした制約がなくなって今までできなかったことが盛り込むことができたのでしょうか?

前田:そうしたことは意外とないかなぁと思っていて、なぜかというと元々のコンセプトを庵野秀明総監督が持っていて、あくまでその決めた枠の中での話なので、また東宝さんの大事なキャラクターでもあり、あまりジャンプした枠から飛び出すような挑戦的なものというよりは、それぞれが持っているコンセプトを深く理解してちゃんと表現しようということを考えました。

--今回の『シン・ゴジラ』では政治の話をメインに持ってきて、怪獣映画としてだけじゃなく日本の映画としてもありえないことが始まっているとびっくりしましたが。

前田:そうですね。まあ、でも逆によく言われていることですけど岡本さん(※岡本喜八監督。庵野秀明総監督は最も多く観た映画として岡本監督の『激動の昭和史 沖縄決戦』を挙げている。)リスペクトとか言われたりもして、逆に言うとすごく古い日本映画のきちんとした文法、作法に則った作品だなと僕は思うんです。

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最終更新:8/24(水) 12:00

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