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地震で施工不良発覚 天井剥落、復旧時に複数 鳥栖市学校給食センター

佐賀新聞 8/24(水) 11:01配信

 4月の熊本地震で佐賀県鳥栖市学校給食センターの天井の一部が剥がれ落ちた問題で、市が復旧工事を実施したところ、設計通りに施工されていない箇所が複数見つかったことが23日、分かった。建設工事と別の業者が復旧を請け負い、工事中に見つけた。市の聞き取りに対し、建設した業者は設計通りに一部工事ができていなかったことを認めているという。ただ、剥落との因果関係は現時点で不明で、市は第三者機関による調査を検討している。

 給食センターは鉄骨2階建て。天井は高さが6メートルを超える「特定天井」と呼ばれるもので、東日本大震災を教訓に文部科学省が定めた天井落下防止のための手引に基づいて施工し、2014年8月に完成した。国の手引は天井板と壁の間に原則6センチ以上の隙間を設けるように規定しており、設計図でも指示されていた。

 市は、熊本地震の本震が起きた4月16日朝の点検で、玄関や調理室などで天井板の一部が剥落しているのを確認し、仮復旧後の同25日に調理業務を再開した。

 復旧工事は7月19日に始まり、天井板が一部で壁にくっついていたり、6センチ未満の隙間しかない箇所があったりしたため、請け負った業者が市側に伝えた。

 天井剥落を巡っては、6月市議会一般質問で「震度4程度の揺れで剥落するのか」と疑問の声が上がっていた。管理する市教育委員会は原因について「地震による横揺れに加え、上下動が生じたため、天井板と回り縁が衝突や接触をしたから」とし、「国の基準に沿って適切に設計、施工された」と説明していた。

 今回の指摘を受け、市が施工業者から聞き取った結果、一部で設計図通りに工事をしていない箇所があることを認めたという。市は専門機関に調査を依頼した上で、市の監督責任を含めて検証する方針。

 市内の小学校は本年度から2学期を8月25日に前倒ししており、26日の学校給食再開には応急処置で対応する。本格的な復旧工事は、検証を終え、原因と責任を明確にした後になる見通し。橋本康志市長は「市のチェックの甘さもあったかもしれない。まずは天井剥落の原因を明らかにしたい」と話している。

 給食センターは蔵上町にあり、用地費を除く事業費は約15億円。市内八つの小学校に約5300食を提供している。

最終更新:8/24(水) 11:02

佐賀新聞