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自宅葬に特化し参入、カヤック ゆとりもった日程で対応も

カナロコ by 神奈川新聞 8月24日(水)16時51分配信

 小規模な葬儀への需要が高まる中、ネット広告制作やソーシャルゲームが主力のカヤック(鎌倉市)は自宅葬に特化した葬祭サービス業に参入する。24日にも子会社「鎌倉自宅葬儀社」(同)を設立し、同市を中心とする湘南地域からサービスを展開。担当者が家族にゆっくりと寄り添い、故人の思い出が詰まった空間で送り出せるよう、ゆとりをもった日程で対応するのが特徴だ。生活サービス分野で地元企業としての地域貢献策を探ると同時に、新たな収益源に育てていく。

 「鎌倉自宅葬儀社」は故人の臨終後、家族が落ち着いた頃合いをみてコンシェルジュ(担当者)が打ち合わせを実施。通常の葬儀が最短2~3日程度で進行するのに対し、葬祭ホール利用時に比べスケジュールの制約が少ない利点などを生かし、打ち合わせから葬儀終了まで7日間程度かけるという。

 プランは▽安置のみ(55万円)▽仏式、神式、キリスト教式などの儀式を執り行う葬儀(85万円)▽自宅葬とお別れ会(135万円)の3種類。食事は別料金で、必要に応じて同市内の料理人と提携したサービスを提供する。

 葬祭業界で約10年間経験を積み、今年4月にカヤックへ入社した担当者の馬場翔一郎さん(32)は自身の経験を踏まえ「故人と遺族が慣れ親しんだ空間でゆったりと見送る自宅葬の満足度が高い」と説明。葬儀に対する価値観が多様化し、規模や形態、費用もさまざまだが「プライベート空間で満足に送り出すお手伝いができれば」と話す。

 60歳以上の一般高齢者を対象とした鎌倉市の調査(2014年)では、回答者の半数が最期を迎えたい場所に自宅を挙げる一方、実際に自宅で亡くなった人は2割に満たず、希望と現状に乖離(かいり)があるのが実態だ。さらに回答者の約8割が一戸建ての持ち家住宅に居住していることから、鎌倉市域を「自宅葬に親和性が高い」と見込む。

 同社はITを活用した町おこし組織「カマコンバレー」を仕掛けるなど、本社を置く鎌倉での地域貢献を重視。昨年11月に子会社を通じて参入したブライダル事業と合わせ、生活サービス分野での事業拡大と収益源の多角化を図る。

 問い合わせは、鎌倉自宅葬儀社フリーダイヤル(0120)

最終更新:8月24日(水)16時51分

カナロコ by 神奈川新聞