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太地に反捕鯨活動集中を懸念

紀伊民報 8月24日(水)16時51分配信

 南極海で調査捕鯨をする日本鯨類研究所(東京)と共同船舶(同)が、反捕鯨団体「シー・シェパード」(SS)との間で、日本の調査船への妨害行為を行わないとした合意を受け、9月から鯨類の追い込み網漁が始まる和歌山県太地町では、関係者が「反捕鯨活動が太地に集中する恐れがある」と警戒している。

 合意によって、鯨研などが調査活動の妨害中止を求め、2011年に米ワシントン州連邦地裁に起こした訴訟が決着した。鯨研の発表によると、合意に基づき、SSや協力者は調査船への攻撃や安全を脅かす航行が永久に禁止されるほか、公海上で調査船の約450メートル以内に近づくことも禁止され、その他のSSグループ団体が妨害するための資金提供もできなくなる。

 ただ、妨害活動の実動部隊となってきたオーストラリアのSS広報担当者は「米国の訴訟であり、オーストラリアでの活動には何も影響しない」と、今後も継続する考えを示している。

 同町の三軒一高町長は今回の合意について「アメリカでの裁判所のことでオーストラリアではあまり効果がないということもあるが、オールジャパンで戦ってきた一つの成果」と評価する。一方で「オーストラリアはやると言っているが、南極海での反捕鯨活動には資金がたくさんいる。太地で活動をする方がお金もかからないのでメリットがあると捉えられ、町に対する攻撃が激しくなるのではないかと危惧している。さらに緊張感を持って漁民の生活を守りたい」と話している。

最終更新:8月24日(水)16時51分

紀伊民報