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ユナイテッドアローズ 重松名誉会長が、新店「順理庵」にかける思いとは

ZUU online 8月25日(木)9時10分配信

ユナイテッドアローズの創業者で名誉会長の重松理さんが、個人事業として始めた和の専門店「順理庵」(じゅんりあん)。重松さんの御目に適った衣料品や木工品、漆製品だけを扱っています。

この「順理庵」は、2018年春、京都・鷹峯に完成予定の個人別邸「洛遊居」の前哨戦という位置づけ。日本の精神性と美意識を表現する場所として、まずは銀座に店をオープンすることになりました。その構想は3年前でした。

「ユナイテッドアローズでプロジェクト立ち上げを呼びかけたり、百貨店とのコラボレーションで1000坪使って和の十貨店を出店するとか、はたまた旅館とか、考えはいろいろあったのですが、なかなか前に進みませんでした。そんな折、ある京都の銘木匠から鷹峯にある倉庫を譲りたい方がいるというお話があったんです。そこに本格木造建築の個人別邸をつくろうと。でも銀座に、日本の高い精神性と美意識を表現できるような場所をつくりたかったんです」

「順理庵」は、広さ8坪のこぢんまりとした店。重松さんの念願だったソニー通りにあります。

■銘木商が選んだ木材による本格的数寄屋造

「順理庵」は、日本の伝統工法を用いた数寄屋造です。店づくりにも重松さんの並々ならぬこだわりが。

「住居の建築様式と同じにしてくださいと注文しました。住宅設計は一般的な店舗設計とはまったく違うものです。店舗設計では本当の設えのよさがわからないのでそうしました。本格的数奇屋造の木造建築に無垢の木と塗り壁、最高の住宅を店舗に当てはめてつくりました。木材は銘木匠が選びましたので、木がわかる人にはすぐわかっていただけます」

木の香が漂う店内には、メンズのジャケットとシャツ、ストール、ウィメンズのワンピースを揃えています。加えて、京都の帯匠「十代目誉田屋源兵衛」の手織生地も。シルク素材を中心に、すべて日本国内の工場で縫製されています。

また、生活道具として、建築に関わった銘木匠にセレクトを任せているという木工品や漆製品などもあります。

今後は革小物、トートバッグ、ジャケットに合わせるカフスやラペルピンなどアイテムを増やしていきます。

■和のプレゼンが最後の仕事

日本のセレクトショップを牽引してきた重松さんが、自身の仕事の集大成としたのは、和のプレゼンテーションです。それは、世界に「日本の一つの真正なる美の基準」を示すこと。

「京都の銘木匠の方には、我々が思っていた以上の本質的な“和”を紹介していただきました。たとえば、朝廷で使われていたものなどは、一般家庭に下りてきたものの原点ですけど、ものすごいクオリティなわけですね。そういうのを見たら、日本人として世界の人にも見てもらわないと絶対いけないと思ったんです。それまで和洋バランスよくやってきたつもりいたけれど、我々が“和”だと思っていたものは外国人から見た“和”であって、本筋ではなかった。少し恥ずかしくなりましたね。日本人の美意識から生まれる技術と素晴らしい精神性、これを世界に伝えるのが、私の最後の仕事じゃないかと思います」

重松さんの和のプレゼンテーションは、銀座「順理庵」で行われています。

■お問い合わせ
順理庵
住所:東京都中央区銀座6-5-15 銀座能楽堂ビル 1F
電話:03-5537-7021
営業時間:11:00~20:00
定休日:土日祝
http://www.junrian.com/

文・写真/和田知巳 (提供:プレミアムジャパン)

最終更新:8月25日(木)9時10分

ZUU online