ここから本文です

大型クルーズ2隻で交通混乱 沖縄・宮古島、台風で同時寄港 乗客4千人にタクシー、バス追い付かず 観光客受け入れに限界

琉球新報 8月25日(木)5時4分配信

 台風10号の影響で24日、海外の大型クルーズ船2隻が沖縄県の宮古島に初めて同時に寄港した。2隻の乗客数は計4千人を超えた。宮古島市内ではバスやタクシーが足りず、港では一時、乗客が数百人の列をつくった。タクシー事業者は「大混乱で手の打ちようがない」と悲鳴を上げた。
 同時寄港したのは、プリンセスクルーズ(米国)が運営する「ゴールデン・プリンセス」(乗客2814人、10万8865トン)とスタークルーズ(香港)の「スーパースター・リブラ」(乗客1292人、4万2285トン)の2隻。それぞれ台湾人、中国人の観光客が多数を占める。
 「リブラ」は当初、沖縄本島に寄港する予定だったが、台風10号が本島東に停滞しているため、急きょ行き先を宮古島に変更した。10万トン級の「プリンセス」が宮古島に寄港するのは初めてで、乗客数は過去最多となる。
 「リブラ」は平良港下崎地区に接岸したが、「プリンセス」は接岸できる規模の港がないため沖合での停泊となった。複数のテンダーボート(補助船)が「プリンセス」と平良港漲水地区の間を行き交い、乗船客を上陸させた。
 「プリンセス」の乗客は港に隣接するマリンターミナルでCIQ(税関・入国管理・検疫)を済ませた後、タクシーやバスを待って一時長い列をつくった。
 台湾から家族6人で旅行に訪れた仁科友和さんは「個人的に島を回ろうと思ったが、タクシーが足りない。バスにも乗れなかった。港の周囲の店も開いてない。観光地としては残念だ」と話した。市内のタクシー事業者は「以前に2千人級のクルーズ船が入港した際も無理だと思った。観光客はバス、タクシーを待てず、ほとんど歩いて観光していた。受け入れの許容量をはるかに超えている」と語った。
 宮古島市へのクルーズ船の寄港は2015年は13回だったが、今年は急増して109回が見込まれている。航空会社も羽田や関西から直航便を開設し、空の国内路線も好調だ。急増する海外観光客を狙い、市内には免税店やディスカウントショップ大手のドン・キホーテが開店するなどにわかに活況を呈しているが、受け入れ面は整っていない状況だ。
 沖縄総合事務局宮古運輸事務所の伊波好次所長は「バス会社は車両を増やしたり、周遊したりして対策を取っているが、人材面で不足気味だ。行政としてもさまざまな支援策を検討したい」と語った。(梅田正覚)

琉球新報社

最終更新:8月25日(木)5時4分

琉球新報