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前園氏が欧州組ビッグ4を徹底分析

東スポWeb 8月25日(木)10時1分配信

【前園真聖「ゾノの焦点」】欧州サッカーの主要各国リーグは2016―17年の新シーズンに突入した。欧州でプレーする日本代表イレブンは9月から始まるロシアW杯アジア最終予選に向けて、その動向が気になるところだが、元日本代表MF前園真聖氏(42=本紙評論家)が2回にわたって欧州組を徹底分析。前編では、日本の10番を背負うMF香川真司(27=ドルトムント)らハリルジャパンが誇る“ビッグ4”の動向に迫った。

【MF香川真司(27=ドルトムント)】ドイツカップ1回戦(22日=日本時間23日)、昨季の主力が大量離脱し、戦力低下も懸念されていたドルトムントは4部アイントラハト・トリーアに3―0と快勝。香川も2得点1アシストと全得点に絡む活躍を見せました。リーグ開幕(27日、対マインツ)に向けて幸先のいいスタートになったのではないでしょうか。

 2年前にドルトムントへ復帰してからはコンディションの波はあるもののポジション争いを制して、チームの中心選手になりました。しかし、ドルトムントで不動のエースかといえば、そこまでの存在感を出せていません。今季こそ、誰もが認めるチームの大黒柱としての地位を確立してほしいと期待しています。

 そのためには、チームを勝たせるためのパフォーマンスを毎試合発揮しなければなりません。今まで以上に決定的なパスを出したり、大事な試合や局面で確実にゴールを決めること。これが欠かせない条件です。彼自身が目標に掲げている「15ゴール、15アシスト」を実現すれば、自然と香川にボールが集まるようなチームの絶対的な存在の選手になれます。

 ドイツ屈指の強豪クラブで香川が不動のエースになれれば、間違いなく1ランク上のステージにチャレンジできるでしょう。それは欧州チャンピオンズリーグでも優勝争いを繰り広げるバルセロナやレアル・マドリード(ともにスペイン)など欧州メガクラブへの進出です。

 3季前にはマンチェスター・ユナイテッド(イングランド)に移籍しましたが、失敗に終わりました。世界トップ選手を目指して再チャレンジするには今季の活躍が欠かせないのではないでしょうか。もちろん、香川が輝けば日本代表をけん引し、さらなる躍進につながると思っています。

【FW岡崎慎司(30=レスター)】昨季リーグで、ミラクル優勝を果たしたチームの主軸として活躍しました。どんな環境でも自分のプレースタイルを変えて合わせられるのは長所ですし、ドイツリーグを経てレスター入りしてからもテクニックが上達するなど、まだまだ成長は止まりません。

 新シーズンでは献身的な守備に加えて得点も積み重ねてほしいところですが、チームと合わせて昨季のようにノーマーク状態とはいかないでしょう。今季は激しいチェックを受けるため、難しい戦いが続くと思います。その中で、岡崎がどんな進化を果たし、どんなプレーを見せてくれるか。そこは楽しみですね。

 特に今季は初めての欧州CLに参戦します。各国トップクラブが覇権を争う舞台ですが、過密日程の中で難しいコンディション調整などをどう乗り越えるか。一方で世界最高峰の舞台を経験することで、さらなる覚醒を見せるかもしれません。

【FW本田圭佑(30=ACミラン)】負傷のためにキャンプで出遅れていた本田は開幕戦でスタメンを外れてベンチ。最後まで出場機会はありませんでした。地元メディアからは移籍に関する話題が相次ぎ、この先も厳しい見通しが報じられています。

 今季のミランを指揮するビンチェンツォ・モンテッラ新監督(42)は本田にとっては6人目の指揮官。戦術や方針がコロコロ変わるのは大変な作業なのですが、これまでも多くの監督の下で苦境に立たされながらも最後は定位置を確保してきました。今季も序盤は苦しむかもしれませんが、再びレギュラーに返り咲くと信じています。

 彼の場合、ベンチにいても強いメンタルがあるので落ち込んだり、ふてくされるようなことはありません。指揮官の意向を理解し、チャンスがきたときにしっかりと結果を出す準備ができる選手です。どんなときでも戦えるので心配はしていないし、日本代表にも大きな影響はないでしょう。

【DF長友佑都(29=インテル)】今季開幕2週間前にフランク・デブール監督(46)が就任。バタバタの状況で初戦に臨んだ長友はフル出場したものの、好プレーは見せられませんでした。先発落ちもささやかれていますが、どんな処遇になっても本田と同じ理由から大きな問題になると思っていません。

 昨季は開幕前に構想外となり、去就問題も取り沙汰されました。それでも練習で猛アピールし、最後はしっかりとポジションを確保。しかも契約延長も実現しました。普通なら、あきらめてしまうところですが、そこから這い上がれるメンタルの強さはプレー以上に彼の大きな武器です。

 一流選手が集うインテルに2011年から所属。現メンバーで在籍期間が一番長いのも、強靱な精神力のおかげです。だから、クラブでの状況にかかわらず、ロシアW杯アジア予選に臨む日本代表でも十分に力を発揮してくれるでしょう。

最終更新:8月25日(木)10時14分

東スポWeb